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「うなぎ屋が困るおいしさ」価格が高騰…家庭で“一手間” 家計自衛策を専門店が伝授

29日は「土用の丑」の日でした。しかし、最近はウナギの価格が高騰。ここ5年では300円以上高くなっています。市販のうなぎに、家庭で少し手間をかけるだけでお店の味に近づける技があるそうです。「うなぎのプロ」にこっそり教えてもらいました。

パリパリふわふわ「おいしい。幸せ」

高温の炭火で、皮はパリッと身はふっくら。夏のスタミナ食うなぎ。連日行列ができているのは、北九州市小倉北区の「田舎庵」小倉本店です。「土用の丑」を前に、多くの人たちでにぎわっていました

お客さん「おいしい。幸せ」「周りがパリパリしていて、菜かはふんわりしていて、この食感は他では味わえないです」
田舎庵社長 緒方弘さん「夏はうなぎでしょう。やはり日本人は、うなぎが大好き」
 


100年近く続く田舎庵の人気メニューが、うな重(梅、5060円)とせいろ蒸し(梅、3190円)です。

「値段据え置き」もう限界に

最近は外国人にも人気ですが、このところ悩みを抱えています

田舎庵社長 緒方弘さん「うなぎの値段がどんどん上がったんですよ。それに伴って(他店は)どんどん値上げしたんですけど、田舎庵は値上げをしていない。もうそろそろ、限界だなと」

「市販のうなぎを食べる」8割に上昇

ここ5年で300円以上高くなっている、うなぎの価格。緒方さんによると、高騰によって、現在は「うなぎ専門店で食べる人」が2割、「市販のうなぎを食べる人」が8割に上っているということです

「特別です。『年に1回』なので。主人に内緒で来ました」

物価高騰などもあり、なかなかお店には足を運びづらいこのところですが、実は市販のうなぎも家庭で一工夫すればプロの味に近づけるというのです。

なんと「タレを洗い流す」ことから

田舎庵社長 緒方弘さん「すぐできる。加工を加えると、そうですね…10が50くらいになりますよ。ポイントは、よく焼くこと」

用意したのは、スーパーなどで市販されているうなぎ。すでに焼かれている状態ですが…。

田舎庵社長 緒方弘さん「今から、これを洗います」
 


なんと、水で丸洗いするというのです。キッチンペーパーなどを使って、タレをきれいに流します。

「水気を取ってオーブンで焼く」

水気を取った後、オーブンにアルミホイルを敷いて焼いていきます。緒方さんによると、市販のうなぎは焼きが足りず、よく焼くことで、油などが揮発してうま味が凝縮。おいしさがアップするということです。たれを洗い流したのは、表面が焦げないようにするためだったのです。
焼くのは、「両面5分ずつ」が目安。身の部分を上にして5分ほど焼き、焼けたら皮面を上にしてさらに5分ほど。表面がプツプツし出したら、一度オーブンの外に出します。よく焼くとうまみが凝縮されるのだそうですが、オーブントースターによって焼け方が違うので、焦げないように見ておくことが大切です。

自宅でのタレの作り方


(1)小鍋で、みりんと醤油(各100cc)を煮立てる。
(2)氷砂糖(お好みの量)を加えて、溶けるまで煮詰める。

たったこれだけです。このタレを、先ほどのうなぎの両面に塗って、もう一度オーブンへ。1分ほどするとうなぎの表面がプツプツしてくるので、そのタイミングで再度タレを塗ります。

田舎庵社長 緒方弘さん「表面に照りが出ます」

最後にもう1分ほど焼くと、完成です。

「お店が困る?」ウナギのおいしさ

約20分で完成したうなぎ。通常の市販のうなぎと比べると、身が引き締まった印象です。気になるお味は?

田舎庵社長 緒方弘さん「これは……これ以上おいしくすると、店が困りますね」

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