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全国の高校生ら1000人「奄美大島に完全に閉じ込められた」 台風6号で交通の手段失う

鹿児島県奄美大島で開かれた、高校生の文化の祭典。そこに台風が……。全国から集結した高校生ら約1000人が、島で足止めされています。

奄美で開催された「高校生の文化の祭典」

沖縄に大きな被害をもたらした台風6号。最大瞬間風速は50メートルを超え、けが人が相次ぎました。
スピードが遅く、進路も読みにくい“迷走台風”。鹿児島県奄美大島では、多数の高校生が大変なことになっています。高校生の文化の祭典、「全国高校総合文化祭鹿児島大会」(かごしま総文)の「郷土芸能」部門は7月30日~8月1日に鹿児島県奄美市で開催されました。福岡県からは玄界高校が参加していたのですが…。

全国の高校生1000人が集まった「郷土芸能」部門=南日本放送提供

 

玄界高校 邦楽部顧問 井上勝洋教諭「どうやら、5日までは動けない状態なので、その後どうなるか返事待ち、という感じです」

 

台風の影響で、福岡に戻ることができず、部員24人と顧問3人、保護者が奄美に足止めされているということです。

飛行機「あっという間に予約で埋まってしまった」

邦楽部顧問 井上勝洋教諭「とにかく、飛行機も飛びませんし、フェリーも全便欠航ですので、動き出さないと我々も動けない。完全に“ロック状態”になっています。福岡からの直行便で奄美に来て帰ることになっていたのです」

 

台風6号の影響で、奄美空港では1~2日にかけ全便が欠航。福岡へ帰る予定だった玄界高校は飛行機欠航のため帰れなくなりました。さらに――。

 

邦楽部顧問 井上勝洋教諭「台風の影響で、みなさん予約を変更しますよね。その結果、3日と4日はあっという間に予約が埋ってしまいました。その後、5~7日の飛行機の空きをみなさんが取ろうとしている感じです。(かごしま総文で)生徒だけでも1000人近く、この奄美の地にいると思います。指導者や大会関係者、保護者を含めると、相当数が奄美で“ロック”された状態になっていると思われます」

足止め状態になっている高校生たちは――

玄界高校 邦楽部長 佐藤朔さん(3年)「食堂で夏休みの課題をやっています。ちょうど副顧問の先生が数学の先生なので、教えてもらっています」

9月も和太鼓の演奏会が控えているため、楽器を使わずに宿で練習をしています。

 

玄界高校 佐藤朔さん「定期演奏会という一番大きなイベントに向けて、あと30日で仕上げないといけなくて。(宿は)住宅地なので、太鼓の音は出せない。素振りで練習しているので、不安が大きいです」

 

邦楽部顧問 井上勝洋教諭「特に食料品をみなさんたくさん買い込まれていて、心配ですね。奄美を出ても福岡空港に降りられないこともあるかも。先行きが見えないのが一番不安ですね」

 

井上先生によりますと、玄界高校の生徒ら一行が福岡に帰る航空チケットは、6~8日に分散して予約できた、ということです。しかし、台風の進路次第では欠航の恐れもあります。

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