「原爆の子の像」モデルの少女 親指の先にのるほどの小さな折り鶴に込めた願い そして兄の思い
広島に原爆が投下されてから10年後に、白血病により12歳でこの世を去った少女がいました。福岡市の劇団は毎年少女の体験を元にした朗読劇を上演しています。今年初めて少女の兄が劇を鑑賞しました。
少女の兄が大切に保管する妹の折り鶴
雅弘さんの自宅には、禎子さんが入院中に飴や薬の包み紙で作った小さな折り鶴が1羽だけ保管されています。大人の親指の先にのるほどの小さなサイズ。鶴を折り続けた妹の気持ちを雅弘さんはこう推し量ります。
禎子さんの兄 佐々木雅弘さん(82)
「今になって思うけど、禎子は自分のことより親のことを思ったと思いますよ」
少女の墓前で語った思い
7月、公演を前に出演者たちは、兄の雅弘さんと一緒に福岡市内にある禎子さんの墓参りに訪れました。
アクティブハカタ 伊集院晃生さん
「20年間本当にお世話になりました。やっと成人式を迎えたので、ご挨拶に来ました」
禎子さんの兄 佐々木雅弘さん(82)
「純粋に禎子だけを語って劇にしていていただくのは、全国的に見てもここだけなんですよ。だから、永遠に続けていただきたいな」
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この記事を書いたひと
町田有平
2010年RKB入社。報道記者、情報番組ディレクター、ラジオプロデューサーなどを担当。2女の父で趣味はキャンプと筋トレ。