街はにぎわい取り戻したのに・・・タクシーがつかまらない コロナ禍で職場を離れた運転手たち
新型コロナ5類移行後、街は賑わいをとりもどしつつあります。一方、全国的にタクシーが足りない状況が続いています。コロナ禍で何が起きていたのか。
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道でタクシーがつかまらない
多くの車が行き交う福岡市のJR博多駅近くの国道です。
RKB 田尻貴博記者
「タクシーに乗りたいのですが、お客さんが乗っています。次もこの次も3台続けてです」
タクシーは通るものの、すでに乗客がいて空車を見つけるまで15分ほどかかりました。
タクシー乗り場に長い列
一方こちらは博多駅のタクシー乗り場。雨が降り出し、タクシー待ちの長い列が出来ていました。福岡市内では、コロナ禍以降こうした光景がよく見られるようになりました。
配車の依頼、半分を断ることも
福岡市内のタクシー会社。配車センターでは、配車を依頼する電話に担当者が「配車できるタクシーはありません。申し訳ありません」と応じていました。最近は、配車依頼があっても断らざるを得ないケースが多いといいます。特に朝、通勤や通院などの乗客が多い時間帯は、依頼の半分ほどを断ることもあるということです。
姪浜タクシー 岩本芳浩社長
「お客様からはよく『タクシー難民』という言葉をいただくんですけど、必要な時にタクシーがいない、早朝の予約がとれない、という状況になっています」
車庫に入ったままのタクシー
営業所には使われていない車両が数多く並んでいます。
姪浜タクシー 岩本芳浩社長
「乗務員1台当たりの売上は増えていますが、やはり車が止まっている分は、ビジネスチャンスを逃しているという状況ですね」
原因は高齢化と新型コロナ
原因は、乗務員不足。高齢化による退職に加え、コロナ禍で感染をおそれ退職者が相次いだといいます。。姪浜タクシーもコロナ禍前の2019年には約250人の乗務員が在籍していましたが、現在は177人と3割減りました。今、力を入れているのが女性ドライバーの採用です。
姪浜タクシー 岩本芳浩社長
「女性ドライバーの採用にあたって女性専用のパウダールームや休憩所をつくりました。勤務時間帯を少しずつずらす、例えば子どもを幼稚園や保育園に送ってから出勤することが可能です」
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この記事を書いたひと
田尻貴博
1986年生 熊本県出身