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「17年目? 関係ない」パリ五輪マラソン代表目指し 不屈の闘志・今井正人(39)MGCへ出場

パリ五輪のマラソン代表選考会、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、東京で開催されます。このレースには東京五輪で6位入賞の大迫傑選手や、日本記録保持者の鈴木健吾選手など、現在男子61人、女子24人が出場予定で、それぞれ上位2人がパリ五輪の代表に内定します。最年長は39歳、「元祖・山の神」今井正人選手です。

故障に苦しんだ春……

 

パリ五輪代表をかけた一発勝負のレース、MGC。4年前の前回大会は日本のトップランナーたちが白熱した戦いを繰り広げました。今回最年長で出場するのが、トヨタ自動車九州の今井正人選手(39歳)。順天堂大学時代は箱根駅伝の山上りの5区で大活躍し、「元祖・山の神」と呼ばれています。しかし、春は試練の時期を過ごしていました。

今井正人選手「右の恥骨の付近がちょっと痛くて」

約4か月間、股関節のケガに苦しめられ、練習に復帰した直後は思うような走りができませんでした。

 

 

今井正人選手「まだ筋肉は、だるんだるんです。3本目、4本目になった時に回転しなくなってくる。筋肉に刺激入れていかないと」

北海道の夏合宿で復活目指す

夏。MGCに向けた合宿を北海道で行いました。

今井正人選手「入社1年目からずっと北海道来てる。(学生時代からは)もう20年近く。まあ実業団で17年やればね」

 


この日のメニューはたった独りでの40キロ走です。厳しい暑さの中でも、設定されたタイムよりも速いペースを淡々と刻んでいきます。終盤わずかに失速したものの、この日の練習も40キロの目標タイムはクリア、MGCに向けて復活を果たしました。

今井正人選手「僕の場合はちょっと出遅れた部分もあるので、(レース当日の)10月15日にピンポイントで合わせていく気持ちでしっかりやります」

落ちている筋力をどう補うか

 

パリオリンピックをかけた大一番に向けて、ケアも欠かせません。体の変化について、長年今井選手をみているトレーナーの松本さんに聞いてみると――。

松本寿行トレーナー「筋力的には落ちている部分は、ある。その部分をどう補っていくかは考えている。その部分では少し違った進化がある」

子供に見せたい「勝利」

今年で入社17年目を迎えた今井選手、「勝つこと」への執念は人一倍です。

 

 

今井正人選手「17年目だから、1年目だからとか(関係ない)。自分たちの世界は『じゃあ、17年目の人どうぞ』という訳じゃないから。勝つために速く走るためには、何年目でも関係ない。勝ち続けるためにそういう取り組みをするんだろうし、準備をするんだろうし。まだ勝ったことないけど。子供たちにめっちゃ言われます。『勝ったことないんやろ?』って。勝つところを見せないといけないですね」

 

 

不屈のベテラン、今井正人選手。夢舞台への切符をかけ、運命のレースに挑みます。

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