「あなただけの特注旅行を考えます」1人での外出が難しい人をサポート 福岡市のNPO法人
車椅子を利用する高齢者や障害者など、移動に支障がある人たちは旅行や外出を気軽にすることはできません。「旅行や外出を諦めることなく笑顔ですごしてほしい」との願いを込め、オーダーメイドの手厚いサポートを提供するNPO法人を取材しました。
目次
「子供のころに帰ったみたい」と喜んだ利用者
大橋日出男さん「おはようございまーす」
旅行当日。大橋さんは老人ホームまで岸川さんを迎えに行き、タクシーに乗り込みました。
「ゆっくりでいいですよ」
タクシーやバス、地下鉄などの公共交通機関を利用する時も、丁寧にサポートします。能古島では、準備した電動アシスト車椅子が大活躍しました。
大橋日出男さん「私たちも楽だし、お客様にとっても快適・安全。正解だったんじゃないかな。ちょっと自画自賛。ふふふ」
手厚いサポートを受けた岸川さん。コスモスを眺めたり、テラス席で食事を取ったりと、久々の外出を終始笑顔で楽しんでいました。
岸川小夜子さん「お天気もよくて景色もよくて、お花もよかったし。(外での食事も)気持ちいいです。子供のころに帰ったみたい。遠足の時(を思い出す)」
「外出を諦めずに楽しさを味わって」
「あすも特注旅行班」では、これまでに900件を超えるお出かけをサポートしてきました。
父との旅行を依頼した女性「医療行為を受けながら、旅行に行くプランがすごく印象的で」
こちらの女性は2023年2月に、末期がんを患っていた父親との最後の家族旅行として、「あすも特注旅行班」のサービスを利用しました。父親は旅行の1か月後に亡くなってしまいましたが、諦めずに行った最後の旅行は大切な思い出になっています。
父との旅行を依頼した女性「(旅行後に)温泉とかって言葉はもう出なくなっていましたけど、『またお風呂に行こうね』と言いながら。行ってなかったら相当後悔したんだろうなと思います」
サービスを通してたくさんの人の笑顔を見てきた大橋さん。今後もさまざまな人に「外出を諦めずに楽しさを味わってほしい」と話します。
あすも特注旅行班大橋日出男代表理事「介護の認定、障害者手帳のあるなしに関わらず、サービス提供とができます。困りごと、不安、心配があるかも知れませんが、そこをちょっとだけ乗り越えていただいて、ぜひどしどし出かけてもらえたら」
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