佐賀県にある中学野球のクラブチームが、今年、全国制覇を成し遂げました。全国1600を超えるチームの頂点に立った強さの秘密を取材しました。
佐賀の中学硬式野球クラブチームが“日本一”強さの秘密は?
今年の夏、甲子園球場などで開かれた中学野球の大会。5つのリーグで全国大会を制したチームが集まり、日本で一番強いチームを決めました。初代王者に輝いたのが「佐賀ビクトリー球団」です。佐賀市内に専用グラウンドを持つ「佐賀ビクトリー球団」は、週4日のペースで活動しています。
選手の個人スキルを「見える化」
遠投や打球の飛距離、走力などを測定する選手たち。このチームでは、個人のスキルを数値で表現する「見える化」を定期的に実施しています。
古澤豊監督「自分で見て成長が分かる、自分に何が足りないのか分かってくるので、定期的に記録会を実施しています。今の子は何か根拠を示したほうが頑張りやすいかなと」
チームの主力として活躍する3年の福地海誠選手です。今回の記録会で成長を実感していました。
地海誠選手
「(最高飛距離)96メートルでした。(1年前と比べて)10メートルぐらい伸びましたね。」
3合の大盛りごはん…強さの秘密は「食トレ」にも
チームの練習がない日も自宅で汗を流します。選手たちが1年生の時から懸命に取り組んでいるのが・・・「食トレ」です。大きなどんぶりに盛られた牛丼、ご飯の量は、なんと3合です。学年ごとに目標体重が設定されていて、3年生は卒業までに「身長-体重」が100になるよう求められています。福地選手の身長と体重は・・・。
福地海誠選手「165センチ、67・3キロでした」
いまでこそ体作りは順調に進んでいますが、過去には体重が足りずに「練習禁止令」を出されたこともあると話します。
母・直子さん「200グラム、ご飯1杯分体重が足りなかった。そのぐらい問題ないと思ったが監督の指導方針で、練習できずに帰りました。でもそれがあったから、ちゃんと食べないといけないと意識するようになった」
父:健一郎さん「体重が増えた分飛距離も伸びた。このように食事して力がついているのは試合を見ても練習を見ていても分かる」
チームではスタッフがアスリートフードマイスターの資格を持っていて、食トレのサポートを行っています。
「日本一」は“通過点”これからの活躍に期待
選手たちの能力を「見える化」し、チームのレベルアップにつなげている「佐賀ビクトリー球団」。日本一強い中学野球チームですが、古澤監督は、あくまでここは通過点だと話します。中学時代から「見える化」に取り組む選手たち、すでに関東や関西などの強豪校に進学を決めている選手もいて次のステージでも活躍に期待がかかります。
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この記事を書いたひと
小松勝
1991年生まれ。福岡県福岡市出身。