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29%が「参加したくない」職場の忘年会…プライベート重視の風潮で“ニーズ高くない”“労働時間に算入”を懸念する企業も

時給を上げても「人手不足」席があっても予約を断る店


参加人数が多く客単価も高いため、飲食店は企業主導の忘年会の“復権”に期待しています。福岡市内の飲食店に忘年会の予約状況を尋ねると、小グループでの予約が増え、忘年会の件数自体は回復傾向にあることがわかりました。

博多炉端「魚男」(福岡・中央区)行武知美さん「10名~30名様ぐらいの団体客の予約が多くなってきている。お連れ様がインフルやコロナにかかったとキャンセルされることも時折あります。コースで予約をいただいているので、食材をどうしたらいいか悩みます」

福岡市南区にあるカニ料理の専門店は感染症の再流行とは別の理由で悩んでいます。忘年会シーズンの客席はまだ余裕があるものの、予約を断らなければならない状況に追い込まれました。

札幌かに本家福岡那の川店・前田義広店長「従業員が圧倒的に少なくなっている。本来であればフロアを増やして対応しますが、悔しいが受けられない。覚悟を決めて断ります。(Q従業員は何人?)47名。忘年会シーズンは80名くらい必要です」

このカニ料理専門店は、最低賃金を20%以上、上回る時給1150円で求人しても、従業員を確保できません。フロアを限定して290席あるうち半数ほどの150席しか稼働できないといいます。飲食店にとっては書き入れ時となる忘年会シーズン。コロナ禍前に見た年末の光景はどのくらい戻ってくるのでしょうか?

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この記事を書いたひと

三浦良介

1999年入社、テレビ営業部、大阪支社勤務を経て2011年から情報番組のディレクターを務める。2016年から報道記者として政治・経済を中心に取材奮闘中。