高校に誕生!“にんにく部”水耕栽培で生産~ふるさと納税の返礼品にも“においが残りにくい特徴”
福岡県中間市の希望が丘高校に今年6月、全国的にも珍しい「にんにく部」が誕生しました。生徒が水耕栽培で育てるにんにくは、栄養豊富。気になるにおいも残りにくい特徴があり、じわじわと人気が高まっています。
“にんにく部”の活動とは…地元企業と共同で生産に取り組む
「いただきます!」福岡県中間市の希望が丘高校。部活動を終えた運動部の生徒たちが、食堂でおいしそうに食べているのは「にんにくの素揚げ」です。
生徒「美味しいです。好きだから苦手な子からもらいました。いつも2個くらい食べます」
このにんにくが栽培されているのは、学校の運動場に設置されたコンテナです。中に入ってみると水耕栽培されているにんにくがずらりと並んでいます。生産に取り組んでいるのは、今年6月に誕生した「にんにく部」。部員は、1年生2人と3年生2人の計4人です。市内の企業と共同でにんにくの栽培と袋詰め作業などを行っています。
記者「すごくにんにくの匂いがするけれど…?」
生徒「慣れたら全然なんともないというかいい匂いにかんじます」
その名も「にんに☆KUN」特徴は?
にんにくを一粒ずつ皮をむいて水の中に入れておくと芽が出て、2週間ほどで収穫ができます。「発芽にんにく」と呼ばれ根や芽も食べられます。通常のにんにくと比べて鉄分やカルシウムが豊富に含まれていてにおいも残りにくいのが特徴です。
RKB下濱美有「おいしい、甘くてすごくほくほくしていて無限に食べられそうです」
この発芽にんにくは「にんに☆KUN」という商品名で市内のスーパーや道の駅で販売されていて中間市のふるさと納税の返礼品にも選ばれています。
にんにく部・石橋和也さん「中間市の特産品、自分たちが住んでいる中間市の特産品になっていることはすごく誇らしいと感じますし、自分達が栽培してしているものがというのも誇らしいという気持ちになる」
希望が丘高校・中西康暢教頭「生徒がつつんでいれてくれた一つ一つが小さな粒ではあるんですけれどこれができあがるまでになんとなくいろんな人の愛情があって皆さんの手に届けられて。人だけではなくて地域の活性化できるような役割を生徒達も担っているというのを少し思うと自尊感情もあがってくるんじゃないかなと思います」
ただ、市の特産品と呼べるほどまだ認知度は高くはありません。この日、道の駅では、ボランティア部の生徒たちが試食販売を行いました。訪れた市民に「にんに☆KUN」をアピールします。
生徒「通常のにんにくとは違うんですよそのまま食べられます根っこから」
客「ほんと?」
生徒「本当です。だまされたと思って食べてみてください」
客「おいしい」
熱意が届いたのか次々と客が足を止めます。
購入した客「高校生の方がこういうのを作っているのもあるし、おいしかった。素揚げして塩こしょうだけでと言われたから帰ってそんな風にしてみようかなと、おつまみに。」
高校生たちの思いが詰まったにんにく。にんにく部の生徒は多くの人に食べてもらいたいと意気込んでいます。
にんにく部石橋和也さん「いろんな人に食べてもらいたいということと次の日仕事があったり用事があるから、食べたいけど食べられない、そういう人に食べて頂けたらいいなと思います」
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この記事を書いたひと
下濱美有
1996年大阪府生まれ。2019年入社。本社報道部で事件取材担当後2020年~北九州市で警察・司法・市政を担当。得意分野は芸術。