緊急搬送された妻を支えるため、34年間の野球人生にピリオドを打ったホークスの元タイトルホルダー~夫婦で歩む第二の人生~
「初めてのお客さんと話すのは難しいですね」 こう話すのは、今季まで14年間ホークスのピッチングコーチを務めた田之上慶三郎さん(52)。34年間の野球人生に自ら別れを告げ、第二の人生に選んだのはオープンしたばかりのカフェで妻を支えることだった。
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「一緒に楽しくお店をやっていこうや」カフェを夫婦2人で
オープン2カ月前から週に1回、コーヒーの専門家を呼んで、豆の選び方、焙煎の仕方、湿度によるコーヒー入れ方などを夫婦で学んできた。平均4~5時間のレッスンが、時には7~8時間に及ぶこともあった。今でもオープン前にスタッフ全員が1人ずつコーヒーを入れ、商品としてふさわしいものか確認する作業を毎朝行っている。
地元産商品も並べて「こだわった店にしたい」
店には地元の果実を使ったオリジナルチョコレートや糸島で取れた米なども並んでいる。
「こだわる所は徹底的にこだわったお店にしたい。まずはまだ完治していない妻の負担を減らすことが僕の役目ですね」ドラフト外の入団から1軍の主力投手にまで昇りつめた男が、妻に寄り添いながら、第二の人生をスタートさせた。
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