「困っている人々の力になりたい」、強い使命感を胸に警察学校では警察官の卵たちが日々、訓練に励んでいます。佐賀県警察学校に記者が一日体験入校しました。
相手が攻撃したり抵抗したりしてきたら?逮捕術を学ぶ
佐賀県警察学校では去年4月に入校した22人が、日々訓練に励んでいます。警察学校は高卒が10か月間、大卒が6か月間、警察官としての基礎を学ぶ場所です。この“学校”にRKBの記者も体験入校しました。始めに点検訓練や集団行動で組織の重要性を体験し、次に場所を移したのは武道場でした。
RKB土橋奏太「お願いします」
逮捕術は容疑者を確保したり、相手の攻撃や抵抗から身を守ったりするための技術です。基本動作を教わった後、実践的な訓練に臨みました。記者が防具とグローブをつけて“警察官の卵”に殴りかかるものの、巧みにかわされてしまいます。フェイントを繰り出すことでようやく拳を当てられました。
RKB土橋奏太「思ってたより難しくて、間合いがあるので当たらなくて。僕がうちに行ってもうまい具合にかわされるので」
局面次第では“強気”で向き合うことも
「ここここに財布、お金を置いとったさ」
次は事件の発生から容疑者逮捕までの流れを実践形式で学ぶ訓練です。被害者役の警察官から盗まれたものなどを聞き取ったあと、鑑識、聞き込みなどの各担当に正確かつ迅速に情報を共有します。不審者に関する情報が入るとすぐさま現場に駆けつけます。
RKB土橋奏太「これ田中さんのですか?誰の財布ですか」
教官「言うときは強く言う!」
RKB土橋奏太「とったんですよね、出ていますから他の人のカードが」
「盗った盗った」
RKB土橋奏太「窃盗の疑いで11時45分、緊急逮捕します」「任意はなかなか難しいなとかなり時間かかるなと思ったので、それを突破できる情報を被害者の方や目撃者の方に聞くことが大事だなと」
寺崎脩斗巡査(26)「さっきの事例だと、証拠だったり嘘もついていたので、そこはどんどん強気に行かないといけない」
コアバリューは「助けたい、悪い人を捕まえたい」
ほかにもパトカーの運転など訓練は多岐にわたります。警察官の卵たちは今月25日に卒業し、警察官としての第一歩を踏み出します。
井手彰太郎巡査(28)「やっぱり同期のつながりというのは日頃の訓練だったり、勉強だったりを乗り越えていくうえでも、ここでの生活一番大事なものかなと思います」
田尻彩乃巡査(19)「笑顔いっぱいで元気いっぱいな地域の方々の寄り添った警察官になりたいと思います」
田中佑也教官「困っている人を助けたい悪い人を捕まえるというこの使命感がやっぱり一番大切かなと思います。自分で考えて積極的に動いてくれる警察官になってほしいなと思います」
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