PageTopButton

TSMCの熊本進出で「日本の半導体産業が復活するというのは間違った認識」 専門家は「日本は材料産業を強くする政策を」

半導体関連産業が集まる新生シリコンアイランド九州の実現に向け、佐賀市でシンポジウムが開かれました。期待が高まる一方で、専門家からは厳しい指摘もあがっています。

◆知事「様々な可能性が佐賀にある」
佐賀県 山口祥義知事
「人材とあとはどういう企業を集積して、どういう連携をしていくのか。そしてそれを伊万里港や唐津港、そして九州の国際空港とどうつなげていくのか。様々な可能性が佐賀にはあると思います」

佐賀市で開かれたSAGA半導体戦略シンポジウムには、佐賀県の自治体や企業、大学などから約100人が出席しました。

◆約40の半導体関連企業が佐賀で操業
佐賀県では半導体の素材であるシリコンウェハーを製造するSUMCOが伊万里市や吉野ヶ里町で新工場の建設を計画しているほか、約40の半導体関連企業が操業しています。

◆専門家からは厳しい指摘も
講師を務めた微細加工研究所の湯之上隆所長は、「1995年に20万人いた日本の半導体メーカーの従業員は2019年には8万人にまで減少している。TSMCの熊本進出で半導体ブームが到来し、日本の半導体産業が復活するというのは間違った認識」と指摘しました。そのうえで、日本の半導体政策について、「強い材料をより強くする政策を実行するべきだ」として、日本の強みである材料の生産強化の重要性を訴えました。

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう