春を告げる「シロウオ漁」が存続の危機 2年連続の休漁は川と海の環境変化が要因か
福岡市を流れる室見川の「シロウオ漁」は、春の訪れを告げる風物詩として知られています。しかし近年漁獲量が減少し、今年は2年連続で休漁となりました。生きたまま口に流し込む躍り食いや天ぷらで食卓にも春を届けてくれたシロウオ。伝統の漁の現場で一体なにが起きているのでしょうか。
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専門家は「危機的な状況が続いている」
福岡大学 水工学研究所 伊豫岡宏樹助教授
「シロウオは本当にここ数年危機的な状況が続いていて、すごく少ないです。地域の人たちに川に目を向けてほしい、環境について考えてもらいたい」
シロウオはなぜ獲れなくなったのか。福岡大学の伊豫岡宏樹助教授によると、複数の環境要因が考えられるといいます。
河道の形状が変わった
まず、河川の流水が流れ下る部分である河道の形状が変わったことです。河道の拡幅や直線化によって流速が減少。川の流れが緩やかになると、本来海へ流れるはずの砂が堆積します。
石が砂に埋もれてしまうため、産卵場所がなくなってしまうのです。
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