ペットも家族も笑顔になる、ペットフレンドリーな家づくり

2024/03/28 18:00

暮らし住宅情報

RKB住宅展

ペットを家族の一員として迎えることは、多くの家庭にとって当たり前のこととなり、愛情深いペットオーナーにとって、ペットと人がともに幸せに暮らすための住環境を整えることが欠かせない課題となっています。

通常の家づくりとペットフレンドリーな家づくりでは、安全性、快適性、清潔さを保つための細やかな配慮が異なります。

この記事では、ペットの安全、快適性、そして家族全員が心地よく暮らせるペットフレンドリーな家づくりのポイントを、具体的な対策と共に掘り下げていきます。

ペットのためだけでなく、家族全員の生活がより豊かになるような住空間の工夫をご紹介しますので、ぜひご一読ください。

ペットフレンドリーな家づくりの重要性

ペットフレンドリーな家づくりは、ペットが健康で快適に過ごすためだけでなく、家族全員がストレスなく生活するためにも非常に重要です。

ペットと人が共に幸せに生活するためには、以下のような配慮が必要とされます。

●ペットの安全確保
ペットが安全に過ごせる環境を整えることは、飼い主としての最優先事項です。これには、脱走防止策や、ペットが怪我をしないような室内の設計が含まれます。安全な環境を提供することで、ペットも飼い主も安心して生活できるようになります。

●快適性の確保
ペットにとって快適な生活空間を確保することで、ストレスの軽減や健康維持につながります。これには、ペット専用のスペースの設計や、適切な温度・湿度の維持が含まれます。

●清潔な環境の維持
ペットの毛やにおいは、家庭内での問題となりがちです。ペットフレンドリーな家づくりでは、掃除がしやすい材質の選定や、においを軽減するための工夫が求められます。

●家族全員の幸せ
ペットフレンドリーな家づくりは、ペットだけでなく、家族全員の幸せに貢献します。ペットの快適な生活環境を整えることで、家族間のコミュニケーションが活発になり、より豊かな家庭生活を実現できます。

ペットフレンドリーな家づくりは、ペットを真の家族の一員として迎える上で欠かせないアプローチです。ペットの安全、快適性、清潔な環境の確保を通じて、家族全員が幸せに暮らすための環境を作り出しましょう。

ペットの安全を確保するための工夫

愛情深いペットオーナーの方にとって、ペットの安全を確保することはとても重要なことです。このセクションでは、実用的な対策として、ペットドアの設置とフローリング材の選定をご紹介します。

ペットドアの設置

ペットドアをご存じですか？ペットドアとは、人の出入りだけでなく、ペットの出入りにも配慮したドアのことで、ペットが通り抜けられる大きさの小窓が戸に付いています。

ペットドアのメリット・デメリットをご紹介します。

ペットドアのメリット

自由に家の中をペットが移動できる
通常のドアを開閉するよりも、ペットが挟まれる可能性が低い
ロックをかけることでペットの行動範囲を管理することができる
ペットがドアを開放してほしい時の、扉をかじったりする行動がないので扉や壁の傷・汚れ防止ができる
冷暖房の節約ができる

ペットドアのデメリット

ペットが使用しているときに人がドアの開閉をしようとした場合、ペットを傷付ける場合がある
ペットが慣れて使用するまで時間がかかる
開閉時に音がする

ペットドアはリクシル・ダイケンなど建具メーカーから幅広く発売されています。

ペットドアはペットの安全を確保しながら、自由に行き来できるだけでなく、ペットオーナーのペットのためにドアを開閉するストレスも軽減してくれます。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

ペットに適したフローリング材選び

ペットの肉球は敏感なため、床材は滑りにくく、温かみのある材質を選ぶことが推奨されます。
また、ペットの爪による傷がつきにくい、耐久性のある素材を選ぶことで、長期にわたって美しい床の状態を保つことができます。

ペットが安心して運動できるように、滑りにくいテクスチャのフローリングを選ぶことが大切です。
コルクやビニールフローリングなどは、滑りにくさと耐水性を兼ね備え、ペットに適した選択肢と言えるでしょう。

また、床材の色によっては落ちた毛が目立ちやすいので、ペットの毛色に合わせてベージュやグレーなどの床材を選ぶことをお勧めします。

ペットに適したフローリング材は各建材メーカーより発売されています。実際に体験したい場合は、ハウスメーカーの担当者から建材メーカーのショールームを予約してもらい見学するとよいでしょう。

ペットフレンドリーな家づくりでは、ペットの安全と快適性を最優先に考える必要があります。
ペットドアの設置と、ペットに適したフローリング材の選定は、重要なポイントとなるでしょう。

これらの工夫を取り入れることで、ペットと家族が共に幸せな生活を送ることができるようになります。愛するペットのために、安全かつ快適な住空間を手に入れましょう。

清潔かつ快適な環境の提供

ペットとの共生は多くの喜びをもたらしますが、同時に清潔かつ快適な環境を維持することも重要です。

ペットの毛やにおいは、日々の生活の中で様々な対策が必要です。

ここでは、ペットのにおいを軽減する壁紙選びと掃除がしやすい環境づくりのポイントに焦点を当てて解説します。

ペットのにおいを軽減する壁紙

ペットを飼う家庭では、壁紙が傷ついたり、汚れたり、またペットのにおいがこもりやすくなることがあります。
壁紙を選ぶ際には、汚れが拭き取りやすい素材や、においを吸収・分解する機能を持つ壁紙を選ぶと良いでしょう。

また、ペットの爪による傷に強い壁紙も市場にはありますので、ペットの種類や性格に合わせて選ぶことが重要です。

最近では、においを軽減する技術を用いた壁紙も登場しています。これらの壁紙は、ペットのにおいはもちろん、タバコのにおいや料理のにおいも吸収し、室内を快適な状態に保つのに役立ちます。

どのような壁紙があるかわからない場合は、ハウスメーカーのインテリアコーディネーターに提案してもらいましょう。インテリアコーディネーターは様々な壁紙の見識を持っています。必ず、ペットオーナーの強い味方となってくれます。

掃除がしやすい環境づくり

ペットの抜け毛への対策はとても大変です。
ペットの毛が舞うのを最小限に抑えるためには、家具の配置や床の素材選びが重要となります。

例えば、掃除機がかけやすいように、家具と壁の間に適切なスペースを設ける、または、床にはペットの毛が目立ちにくく、掃除しやすい素材・色を選ぶことが効果的です。
床材には、ラミネートフローリングやタイルなど、掃除がしやすい素材を選ぶとよいでしょう。

これらの素材は、水拭きが可能で、ペットの毛や汚れも簡単に取り除くことができます。また、高い耐久性を持ち合わせているため、ペットの爪による傷から床を守ることもできます。

ペットと一緒に快適に生活するためには、ペットのにおいや毛の管理に気を配る必要があります。
壁紙や床材の選び方、掃除がしやすい環境づくりに注意を払うことで、ペットも家族も快適に過ごせる家づくりが可能です。

ペットフレンドリーな家づくりを通じて、ペットとの生活をより豊かなものにしましょう。

ペットと快適に共生するためのさらなる配慮

ペットとのさらなる快適な共生を実現するためには、ペットの鳴き声に関する適切な防音対策を検討してみてはいかがでしょうか。

特に、大型犬の鳴き声は70dB～90dB程度と、日中の住宅地の環境基準を超えるレベルになり得るため、防音対策をしておいても損はありません。

防音対策のポイント

壁への吸音材設置: 吸音材は室内で発生した音を吸収し、外への音漏れを軽減します。デザイン性が高い製品も多く、室内の雰囲気を損ねることなく防音できます。
ドアの隙間テープ: ドアとドア枠の隙間を埋めるテープを使用することで、音漏れのリスクを下げることができます。防音ドアにするのが難しい場合の一つの解決策です。

犬の鳴き声が原因で隣人とのトラブルを避けるためにも、基本的なしつけを心がけることが重要です。
犬が吠える理由には「警戒」、「要求」、「興奮」などがあり、それぞれに応じたしつけ方法で鳴き声を抑制することができます。

例えば、警戒心からの吠える場合には、吠える声に反応しないことや、吠え終わった後に褒めることが有効です。
また、要求や興奮からの吠え声には、吠えても要求に応えない、落ち着いた対応をすることが効果的です。

まとめ

ペットフレンドリーな家づくりは、単にペットが暮らしやすい環境を整えるだけではありません。人とペットが共に快適に楽しく暮らせる空間を作り出すことが目標です。

住まいをペットフレンドリーな空間に改善することは、ペットとの豊かな共生生活への第一歩です。
この取り組みを通じて、ペットと共に過ごす時間がより豊かなものとなり、家族全員の幸せにつながることでしょう。

ペット共生住宅の実現には、高い意識と継続的な努力が求められますが、その結果として得られる満足感は計り知れません。
ペットと人、そして地域コミュニティが共に育まれるペットフレンドリーな家づくりに向けて、一歩を踏み出しましょう。

皆様の取り組みが、より多くの人々にとっての豊かな生活のモデルとなることを願っています。

WRITER

平井祐佳里 宅地建物取引士
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大学在学中より不動産の道に進み、建売会社にて用地仕入れを担当。結婚・育児を経験した後にハウスメーカーの不動産課に勤務し家族を持つ人々のニーズを深く理解し、顧客に寄り添った不動産サービスを提供。本格的な宅地開発を学ぶため、宅地開発専門の不動産会社に従事後、地域に根付いた土地活用の提案をするため総合不動産会社にて現在勤務中。