特集記事

「totonoimap」の番組内で訪問したサウナ施設を、テーマ別に振り返りながらご紹介します。

10/14 長崎スタジアムシティ完成!長崎で立ち寄りたいサウナ3選!

2024/09/04
九州のサウナを紹介する「totonoimap in 九州」。
10月に入り、ずいぶんと気候も涼しくなり、サウナを楽しむにはうってつけの季節になりました。そんな今回は10/14に長崎市に新OPENする「長崎スタジアムシティ」の完成に合わせて、ととのいマップの過去放送で取り上げた施設を中心に、長崎で立ち寄りたいオススメサウナ3選を紹介していきたいと思います!
(文:金沢 昂紀)

地元民から愛されてやまない、長崎市の進化系老舗サウナ!

一つ目の施設は、長崎市の中心、長崎駅から徒歩10分。長崎の玄関口である長崎港にも隣接する男性専用のカプセルサウナ「MINATO SAUNA」です。

大波止という港町に位置するこのMINATO SAUNAは1999年創業の老舗。長崎サウナを語る上では欠かせない名店です。鎖国時代に外来文化を受け入れる唯一の玄関口となった出島から近いこともあってなのか、昔ながらの古き良き日本のサウナ文化と、新たなサウナ文化が融合された、独自の進化を遂げている施設なんです。



サウナマット代わりのビート板を手に取り、メインのドライサウナ。
長年の歴史による年季が良い味となった、20名ほどは収容できるサウナ室。
いつものように何気なく最上段に座ると、そのハードすぎる熱さにびっくり。熱い。とにかく熱い…!(笑) ドライサウナ特有の高温低湿ではなく、ガッツリ高温多湿なハードサウナ!激熱ながらも高い湿度で包まれ、身体全身が芯から蒸されていきます。

テレビを眺めながらしばらく蒸されていると、「ジュ、ジュワーッ」と不意をつくように12分に1回のオートロウリュがスタート。天井のカーブをなぞりながら、室内にアッツアツの熱気が包広がります。思わずノックダウン手前で下段へと移動してしまうほどですが、この激熱ながらも多湿で心地良いハードセッティングが、MINATO SAUNAの真髄です。



いつもは10分〜12分ほど入るサウナも、早くも身体の芯まで蒸されてしまい、7〜8分ほどで退出し、完璧な動線に導かれるまま水風呂へ…。ここの水風呂の特徴はキンキンの水風呂ではなく、20℃前後の自然温の水。一瞬は物足りなさを感じながらも、肩まで水に浸かると、そのじんわり身体を冷やしていく感覚がクセになります。



普通であれば水風呂のあとはととのい椅子で休憩ですが、MINATO流は一味違います。−15℃前後で保たれた「極冷サウナ」で一気に身体をクールダウン。

なるほど水風呂の自然温は、極冷サウナまでの伏線だったのか…と思わせられるほどの絶妙な噛み合わせ。極冷サウナを出るや否や、目の前のベンチで大ととのいをしてしまいました(笑)



他にも、MINATO SAUNAには室内の視界が見えなくほどの、霧状のミストが大噴射されるミストサウナもあり、ドライサウナとミストサウナを交互に楽しむこともできるんです。



他の温浴施設ではなかなか見ることのない、浴場内を川のように流れる、珍しい掛け湯スペースもMINATO SAUNAに行ったら、拝んでおきたい珍サ景(笑)



サウナを出た後は、食堂スペースで長崎名物の、絶品のちゃんぽんや皿うどんを、サウナ飯にいただくこともできちゃうんです。

長崎の名店「MINATO SAUNA」

長崎市内に立ち寄った際には、通りすがるべからず。

起床後、5秒でサウナ!?佐世保のととのい特化型ホテル

自宅にサウナがあったら、どれほど幸せな毎日だろうか…。
サウナが好き方なら一度は、そんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。
2022年、そんな理想のサウナライフを叶えてくれる ととのいの宿、「西果てサウナ RESORT」 が佐世保に誕生したんです。



一見、ホテル外観はどこにでも見かけるようなビルアパート。少し戸惑う気持ちはありながらも、階段を一歩ずつ上がっていくと客室らしき扉が見えます。



中を開けると、外観からは想像もできないモダンな空間が広がります。おしゃれな客室ながらも、造船のまちである佐世保を想起させるようなインダストリアルな内装にも、グッと心を惹かれちゃいます。到着後、ルームツアーがてらベットルームを横切りシャワールームを除くとそこになんと…!



セルフロウリュ付のサウナが堂々と鎮座をしているではありませんか…!
ベットからの距離は約5秒。これぞ思い描いていた夢のサウナ部屋!
チェックインするや否や、頭で考えるより先に洋服を脱いで、早速一発目のサウナへ(笑)



2名を収容できるほどの小さなサウナながら、ストーブの馬力は申し分無し!セルフロウリュもでき、自分だけの好みの設定に調整をしながら、目を閉じて蒸気に包まれます…。

目を開けた瞬間、ふと視界に入り込んでくる客室部屋の光景。
サウナと日常のボーダーラインが無くなる感覚。優越感もあり、どこか背徳感も感じるような味わったことのない不思議なサウナ体験に、一人で思わずニヤケちゃいます。



しっかり身体を蒸した後は、サウナ室から出て5歩の完璧な動線でバスタブへ。
バスタブに張られた水は、さすがにぬるめの水風呂かな…と思ったら大間違い。

足を入れるとキンッキンに冷えたバスタブに張られた水に、良い意味で期待を裏切られます。なんとチラー(冷却装置)が客室に備え付けられており、蛇口を捻るとキンキンの水が溢れ出てくるんです。このあまりの気持ちよさに「将来は、室内にサウナとチラーを備え付けた自宅に住む」という新たな夢が生まれた瞬間でした(笑)



水風呂後の休憩スペースは、グリーンのある窓際。
窓を開けて、備え付けのインフィニティチェアにもたれかかります。

窓の外には市場を見下ろし、時折聞こえる汽笛の音に耳を傾けながら、佐世保のまちと風を感じる “半外気浴” なスタイルが最高すぎて、うたた寝をしてしまうほど…。身体の水分をしっかり拭き取り、大の字でベットに寝転ぶのも至福のサウナライフの楽しみ方です。



今回は401号室「BLUE」の客室に宿泊しましたが、その他にもGREEN、GRAYと全3種のサウナを備え付けた客室があるとのこと。贅沢に客室を変えながら佐世保に2泊…なんて楽しみ方もアリかもしれませんね。

そしてこの理想のサウナライフ、客室内だけでは留まりません…。



なんとルーフトップにも宿泊者専用のサウナがあるんです…!
収容人数6~8名ほどのオリジナルで設計をされたサウナ。もちろんセルフロウリュもOK。
深さ十分の大きな水風呂にはチラーで冷やされたキンキンの水風呂。休憩ではここでもインフィニティチェアが完備し、広がる空の下でゼログラビティ体験…!

眼前に広がる佐世保の街並み、海と山、米海軍の基地、毎朝夕には海軍基地から響き渡るラッパ音と、佐世保の日常を余すことなく感じられる外気浴。この外気浴は佐世保でしか味わえない時別なひとときでした…。

結局1泊2日の滞在で、チェックイン後の部屋サウナ、佐世保でまち歩きをして帰ってきた後、就寝前の夜景を眺めながらのルーフトップサウナ、朝起床後の部屋サウナと、計8セットを満喫することとなった、束の間の夢のサウナライフ(笑) この極上の日常体験をすべく、佐世保へ足を運んでみる価値大アリです!

●RE SORT
長崎県佐世保市万津町
電話番号:(0956)23-1120
公式HP:https://resortsasebo.com/

RKBオンラインでアーカイブ動画配信中

ベッドからサウナまで5歩!?/RE SORT(長崎県佐世保市万津町)
詳細はこちら


サウナを超越した灼熱の儀式!? 「命のサウナ」

長崎県は諫早市、神秘体験ができると巷で話題になっているスポット。
ある人はそれをサウナだけどサウナではないといい、ある人は儀式だという。
そんな一風変わった、新ジャンルのサウナ体験ができる施設を紹介します。



せまく険しい山道を車で登った山の先に、見えてくる謎の大きな施設。
自動ドアの玄関口を抜けると、目の前に鎮座した仏像が突如現れ、厳かな空気が漂います。

困惑して立ちつくしていると、右横の受付窓から子連れのお母さんが満面の笑みで話しかけてくださり、親切な施設案内をしてくださいます。どうやら2,800円のサウナコースと、3,700円の漢方燻製コースがあるとのことで、せっかくならとオススメされるがままに漢方燻製コースをオーダー。

メニュー表に書かれた “サウナ” という文字に安堵した気持ちで、会計を済ませて更衣室に向かうと「來磊」と書かれた暖簾が…。 見慣れない文字にまた緊張感が高まります。一体どんな体験が待っているのでしょうか。



暖簾をくぐった先には、壁際に陳列された多数のロッカーと、更衣室ではあまり見かけることのない、幾重もの畳が敷かれた休憩スペースが広がっています。



ロッカーを探していると、番頭のおばあちゃんから「ロッカーの中のパンツに着替えたら、このドアをノックしてね」と一言、おばあちゃんはドアの向こうへ消えていきます…。

おばあちゃんの指示通りにサウナパンツへ着替えを済ませ、恐る恐るドアをノックして中へ入ると、大きなドームが姿を現し、その入り口を覗くと…、



中から、囂々と燃え盛る炎が…!ドームの中心に置かれているのは、サウナストーブではなく、高く積み上げられた薪に燃え上がる炎。これはサウナなのか…!?

脳内の整理が追いつかない状況を見かねたおばあちゃんが、ドーム式の石窯サウナについての説明をしてくださいます。

ドームの中は150℃にもなるということ、ドーム式の石窯の壁面には麦飯石が大量に敷き詰められており、うつ伏せに寝るとお腹や胸部を温め、内臓や体の芯から温まり、お腹の調子が活発になること、仰向けに寝ると肩や腰のコリがほぐれて筋肉が緩んでくるということ…。
どうやら、湯治や療養のような目的で、全国各地から持病を患った方が泊まりがけで来られるとのことだが、理屈は理解しながらも、目の前で燃え盛る炎に怖気付きながら立ちすくんでいると、おばあちゃんが麻袋を被せてくれて、ドーム内へ連れて行ってくれます。その光景はまるで罪人が連行されている姿のよう(笑)



麻袋に全身を包まれ、ドーム内にうつ伏せで寝ていると、麻袋の網目から覗く炎…。
火が燃える激しい音と、時折飛んでくる火の粉に恐れていたのも最初の数分、しばらく寝そべっていると、不思議と身体の芯から温まっていく感覚になってきます。サウナのような熱さに加えて、内側から温まる岩盤浴のような新体験。時間が経てば経つほどに心地よさが増して、もっと長く居たいとすら感じてきます…。



10分が経過すると、おばあちゃんからの掛け声で石窯サウナから出て、浴場スペースの水風呂へ歩き出すと、後ろから「水風呂はサウナ3セット入るまでダメ。身体をしっかり温めてからね。」と呼び止められます。

サウナ→水風呂のルーティンは確かな定理として信じてやまない身からすると、美味しいおかずを食べているのに白米を取り上げられているような、ムズムズした気分ではあるものの、郷に入りては…ということでサウナ→畳の広間で毛布に巻かれて休憩をすることに。

2セット目を終えて休憩しているあたりから、身体のポカポカした感覚が増していき、もはや水風呂に入るというルーティンが間違っているのではないかと、思わされるほど気持ちの良い感覚。2セット目後の休憩をしていると、おばあちゃんから再び声をかけられ、別の密室へと連行をされて、漢方燻製コースとやらの体験が始まります。



その密室には、座席のお尻の部分だけ丸く穴の空いた謎の椅子がズラッと並んでいます。
その椅子の上に、黒のマントで全身を覆って座らされ、再び罪人のような格好に…(笑)



漢方燻製とは一体何なのか…。
椅子に丸く穴の空いた下には、ブレンドされた漢方が乗っかったお皿が。そのお皿を火で燻して、栄養たっぷりの漢方の煙を身体の皮膚全身で吸収するといった、いわばよもぎ蒸しのようなスタイルというもの。

身体の内側から燻されること30分、身体には漢方の独特な香りが染み付きつつも、既に終えた2セットのサウナとも相まって、更に身体の内側から熱を発しているようなポカポカの状態に…。

漢方燻製が終わった後には、3セット目のサウナへ。
再びドーム式の石窯サウナで10分間蒸された後に、ようやく水風呂へ…!

3セットのサウナと漢方燻製でポカポカになった身体が一気に冷えていく感覚、我慢し続けていた白米をガッツリと頬張れる喜び…!(笑)

上がった後は、再び毛布にくるまり大広間で寝そべって休憩タイム。
水風呂を出た後にも変わらず、残り続ける身体の内臓からポカポカ温まる感覚…。
全国から湯治で人が訪れる理由も納得。この感覚は車での帰路でもずっと続くものでした。



ドーム式の石窯サウナも、漢方燻製も、終えた後に身体に残る火照りも、全てが新感覚な神秘体験。記憶に残るサウナ体験を求めて、ぜひ長崎県は諫早市まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

●御湯神指しベストパワーランド
長崎県諫早市飯盛町
電話番号:(0957)49-1616
公式HP:http://onyukamisashi.weebly.com/

RKBオンラインでアーカイブ動画配信中

まるでピザの気分!?特許取得神秘いのちのサウナ/御湯神指しベストパワーランド(長崎県諫早市)
詳細はこちら


WRITER

金沢 昂紀

金沢 昂紀

九州のサウナの魅力を紹介するWEBメディアの運営や、サウナにまつわる様々なイベント企画を実施。
コロナ禍ではサウナが好きすぎて自宅にサウナを作ったり、今ではサウナ施設のプロデュースも手掛けるなど、サウナのために汗をかく九州でも無類のサウナフリーク。


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