注文住宅では、ベランダをつくるかどうかも選択できます。
最近では、ベランダがない家が増加していますが、どのような理由で増えているのでしょうか。
そこで、今回は、ベランダをなくすメリット、デメリットについて解説します。
ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
ベランダとバルコニーの違いは?
ベランダと似た言葉で、「バルコニー」がありますが、意味は同じなのでしょうか。
実は、設計的にはバルコニーを使用することが一般的です。
しかし、ベランダとバルコニーには明確な定義はありませんが、以下のように特徴が分けられています。
参照:レファレンス協同データベース|バルコニーとテラスの違いは何か。
屋根の有無によって呼び方が変わり、屋根があればベランダ、屋根がなければバルコニーとなります。
ベランダ(バルコニー)をなくすメリット
ベランダをなくした場合のメリットについて解説します。
外観がスッキリする
ベランダの有無は、建物の外観に大きく影響します。
好みによって大きく意見が分かれるところではありますが、ベランダをなくすと外壁の凹凸がなくなるため、スッキリとしたスタイリッシュな外観になります。
屋根の形状や外壁の素材やカラーを工夫すれば、おしゃれな家になるでしょう。
建築コストが下がる
ベランダをつくるためには、防水工事や排水工事が必要になり、外壁の材料費や金物費などで建築コストがかかります。
たとえば、2箇所ベランダをつくる予定をなくせば、それなりの費用を削れるため、外構費用やオプションなどほかの費用に充てることが可能です。
掃除しなくてよい
ベランダは、屋外にあるため、予想以上に汚れます。鳥のフンやホコリ、砂に加え、虫の死骸もあるため、水を使用した定期的な掃除が必要です。
ベランダに水栓がない場合は、バケツで水を汲んでくる必要があるため大変でしょう。
排水溝にゴミがたまったり、雪が多いエリアでは除雪の必要もあったりするため、ベランダがなければラクになるといえます。
また、ベランダがあると虫がきやすい傾向にあります。
部屋の中からもれている光に虫が集まるため、夏場は蚊が多く、虫が苦手な人にとってはベランダがなくなるメリットは大きいかもしれません。
メンテナンス費用を抑えられる
ベランダの床は、防水加工がされており、定期的にメンテナンスする必要があります。
また、ベランダは排水が必要なため、排水溝や排管などのメンテナンスもしなければいけません。
戸建て住宅は外壁や屋根などメンテナンスする箇所が多いため、ベランダがなければ、メンテナンス費用を抑えることが可能です。
防犯リスクが軽減できる
ベランダは空き巣などの侵入経路となるため、なくすことで防犯面でもメリットがあります。
とくに住宅密集地などでは、ベランダから侵入されやすい傾向にあるため、長期旅行などの場合は注意が必要となります。
ベランダ自体をなくせば、侵入経路をなくすことになるため、防犯面を強化できるでしょう。
ベランダ(バルコニー)をなくすデメリット
ベランダをなくすメリットはたくさんありますが、デメリットもあるため理解しておく必要があります。
洗濯物を干す場所に困る
ベランダは基本的に、洗濯物を干す場所として使用されます。ベランダがないと洗濯物を干す場所が減ることになるのです。
最近では、ドラム式洗濯乾燥機や浴室乾燥などを使用して、外に洗濯物を干さない人も増えてきましたが、布団などは天気が良い日に外に干すのは気持ちが良いものです。
庭に洗濯物を干すスペースがある場合は問題ありませんが、敷地が狭い場合は外で洗濯物が干せなくなるため注意が必要です。
エアコンの室外機置場に困る
ベランダは、2階の部屋のエアコンの室外機置き場としても使われます。
ベランダをなくした場合は、1階に室外機を設置する必要があり、家全部のエアコンの室外機を置くスペースが必要になります。
そのため、敷地に余裕がないとベランダをなくせない可能性があるでしょう。
また、2階のエアコンの室外機を1階に設置するためには、ダクトを延長する必要がありますが、ダクトカバーが目立つことになります。
外観を重視している人にとっては、デメリットといえるでしょう。
外観がシンプルすぎる
メリットでもありましたが、外観は好みが分かれるところなので、凹凸がない外観がシンプルすぎてデメリットと捉える方もいるでしょう。
外壁をツートンカラーにしたり、植栽などをうまく活用したりして、家全体としてデザインを考えることをおすすめします。
日よけや雨よけが少なくなる
ベランダは、1階部分の窓の上や玄関の上に設置されることが多いため、日よけや雨よけが少なくなくなります。
夏の暑い日や雨の日に、やっぱりベランダを付けておけばよかったと後悔しないように想定しておくことが大切です。
まとめ
今回は、ベランダがない場合のメリット、デメリットについて詳しく解説しました。
それぞれのメリット、デメリットを理解したうえで、自分たちがどちらのほうが適しているか慎重に検討しましょう。
なお、RKB住宅展では、さまざまなモデルハウスを用意しております。外観や間取りなどの参考に、一度ご家族で見学されることをおすすめします。
WRITER
内村 純也 宅地建物取引士
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注文住宅、新築住宅、不動産仲介、投資物件の営業など約20年間、不動産業界に従事しました。現在は宅地建物取引士の知識を活かし、不動産専門のWebライターとして、注文住宅を中心に不動産関連の記事を主に執筆しております。
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