新たなランドマークが誕生した福岡市姪浜エリアで“最古の商店”はどこ?
目次
今年4月、複合商業施設「MEINOHAMA STEPS」(メイノハマ ステップス)がオープンし注目を集めている街、福岡市西区姪浜エリアを、RKBラジオのキャスタードライバー「スナッピー」が訪問。5月13日~16日の『Toi toi toi』で新・旧の商店や企業を口コミだけで探し中継放送した。(報告・スナッピー小島可奈子)
姪浜の新ランドマーク「MEINOHAMA STEPS」
かつて唐津街道や魚町通りを中心に宿場町として、また炭鉱の町として栄えた時代の面影を残す、福岡市西区姪浜。取材のルールは①インターネット上の情報に頼らないこと、②取材で紹介したところよりも歴史の長い商店や企業を訪ねること。月曜日にスタートして、最終日の木曜日に向かって、創業年数の長いところにたどり着こうという企画です。
①創業1か月「MEINOHAMA STEPS」(メイノハマ・ステップス)
今年4月19日にオープンした姪浜エリアの新たなランドマーク。「ライフスタイルの提案」をコンセプトにしています。5階建てで、1階に飲食店、2・3階は北欧家具とインテリアのショップ、4階はコミュニティスタジオ、5階にヘアサロンがあります。
運営する株式会社サワライズは福岡市西区(姪浜・小戸・愛宕)で不動産や医療事業をはじめ、小戸ゴルフセンター、姪浜ドライビングスクール、テラシス桜花、あたごはま幼稚園・保育園の運営を手がけています。
サワライズの牛島雅さんに「MEINOHAMA STEPS」を詳しく紹介してもらいました。
1階のレストラン「kubelto(クベルト)」は、姪浜漁港で水揚げされた活きのよい魚介と糸島の肉・野菜などを使った、本格的な薪火料理を楽しめます。店舗中央には「薪グリル」があり、熾火で時間をかけて焼き上げることで、素材の旨味を最大限引き出しています。
4階のコミュニティスタジオは、五感(見る・聞く・嗅ぐ・食べる・触る)+αひらめきを体験・体感でき場所になってほしいという思いを込めて「gokant」という名称がつけられています。習いごとや個展・イベントなどに利用できますが、オープン1か月ですでに70以上のスクールがあるそうです。取材で訪れた日「gokant」では「はじめての消しゴムハンコイベント」が開かれていました。
姪浜の歴史をさかのぼっていく取材
②創業11か月「惣菜屋&素のまま」
姪浜で保育園を経営する吉野さんが「こどもたちの食育のために」と、素材の味を生かした惣菜を提供するお店。姪浜は福岡市内でも子どもの数の多い地域なのだそうです。
③創業15年「ハマのフレンチ」
佐賀県唐津市出身のシェフが「地元に似ている」と感じオープンしたフレンチレストラン。姪浜は漁港が近いことから新鮮な魚が入るのが気に入っているのだそう。姪浜住吉神社の前にあることから、七五三のお祝いで利用する家族もいるそうです。
④創業59年「barbarひろた」
87歳の初代オーナーが28歳のときに創業した理髪店。現在の店舗に至るまで2度移転していて、経営も息子さんが2代目として引き継いでいます。店内には親子共通の趣味である釣り竿やギターが飾られていました。
創業70年超えを発見…どこまでいく?
⑤創業70年「タケオ薬局」
姪浜の歴史に詳しい、2代目の竹尾真一さん(66)によると、かつて薬局の前には、西鉄路面電車の終点から延びた引き込み線があったそうです。博多どんたくの花電車を見ようと、たくさんの人がお店の前に集まり、賑わっていたそうです。
⑥創業77年「中西商店」
鰹節を削り販売する中西商店の店先からは、鰹節のいい香りと削る音が響いています。削る機械は創業当初と同じものを使用。
⑦創業78年「エルライト」
店内には78年前、当時小学4年生だった2代目の近藤さんが撮った、店の外観の白黒写真が飾られていました。現在はガス器具を扱っていますが、炭鉱の町だった姪浜では創業当時、木炭などをリヤカーで売り歩いていました。
ついに“100年企業”を発見!最後は驚きの創業300年超!?
⑧創業103年「姪浜小田部米穀店」
姪浜地区で「網屋町」という旧地名があったころから続くお米屋さん。かつてこの周辺は海苔を採る漁師でにぎわっていたそうです。その当時、年末年始は深夜まで配達しても終わらないくらい忙しかったそうです。
⑨創業145年「森時計店」
店を切り盛りしている3代目の森たかしさん(85)の祖父・彌吉郎さんが明治12年に佐賀県唐津市で創業した時計店。姪浜には大正7年に移転しました。店内には、彌吉郎さん手作りの整理箱が残っていて、箱の中には文字盤が入っていました。壁の掛け時計は創業当時からのものだそうです。
⑩創業335年「岩井屋」
愛宕神社の鳥居前にある甘味茶屋。もともとは姪浜で旅籠屋として335年前に創業しました。現在の経営者は旅籠屋から数えて21代目になるそうです。こちらにも店内に明治時代からある掛け時計がありましたが、こちらの修理は森時計店が担っているそうです。また、店の外には岩井屋の床の下まで根が延びている、樹齢130年のソメヨシノもありました。
今回の取材では、オープン直後の「MEINOHAMA STEPS」から始まり、最後は創業335年の「岩井屋」までたどり着くことができました。姪浜の皆さん、ご協力ありがとうございました。
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小島 可奈子
スナッピー
出身地:佐賀県唐津市 誕生日:7月8日 趣味・特技 ホークス応援、海外のゴシップ集め、食パン作り、伝統工芸