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インタビューの基本は会話|アナウンサーコラム

私が今までで最も難しいと思った仕事はインタビューだ。入社2年目に入りインタビューの仕事が増えた。対象者はプロ野球選手や芸能人だけではなく、事件を目撃した人、イベント会場で楽しむ子供などさまざまだ。

インタビューをする上で、私が一番難しく感じることは「どのように話を広げて本音を聞き出すか」である。初めてインタビューの仕事をした時は質問が一辺倒になってしまい、相手から「はい」と「いいえ」以外の回答が得られず、その日の夜は悔しさで一睡もできなかった。

それから質問リストの数を増やしたり、プロフィルを覚えたりと多くの方法を試したが、うまくいかなかった。先輩アナウンサーからは「会話することを意識したらいい」と言われた。会話することに集中して挑んだインタビューで、初めて相手から「インタビューは苦手だけど、今日は初めて楽しいと思った。ありがとう」と言われた。聞き出さなければならないと意識せず、楽しく会話することで相手の本音を引き出せたと思う。

とはいえ、「会話すること」と「友達のように話す」のとはまた似て非なるもの。まだその違いは言語化できないが、今私は何かを手にした気がしている。会話をしっかりと意識し、相手の心の奥にある本音を引き出していきたい。
 

6月29日(土)毎日新聞掲載

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植草 峻

RKBアナウンサー

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出身地:兵庫県西宮市 誕生日:4月28日 趣味・特技 趣味 テニス(10年続けています)、野球観戦、スニーカー集め 特技 ものまね(B’z稲葉さん、スキマスイッチ大橋さん、福山雅治さん)

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