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アナウンサーになれたと思った日|アナウンサーコラム

「これでやっとRKBアナウンス部に入部できた!」。受賞の一報を聞いて、安堵したというのが最初の感情でした。2023年度アノンシスト賞の「テレビの読み・ナレーション部門」で優秀賞をいただきました。6月末に行われた表彰式では賞状を受け取る手が震えました。

この賞は、全国の系列局で放送したテレビ・ラジオのナレーションを審査し、優れた作品をたたえるものです。出品したテレビの「まじもん!激レア映像!福岡2万3000日物語春SP」は、警察と容疑者とのカーチェイスや賭博の現場への「ガサ入れ」など、今では考えられない〝昭和の刺激的なニュース映像〟の特集でした。

「これでやっとアナウンサーになれた」と思ったのには理由があります。1989(平成元)年に入社してアナウンサーとして過ごしたのは1年足らず。その後、報道部に配属され記者活動に移ったため、継続的なアナウンス教育は受けてきませんでした。しかし50代に入って再びアナウンス部に戻り、自ら「枯葉マークの新人アナ」と称しています。我流で迷いながらアナウンスに取り組んできただけに、受賞は喜びもひとしおでした。審査委員から「人生を重ねた重厚なナレーション」と評され、いくつになっても挑戦や自己研さんには終わりがないと痛感しました。
 

7月6日(土)毎日新聞掲載

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下田 文代

RKBアナウンサー

出身地:福岡県春日市 誕生日:1月6日 趣味・特技 ガーデニング(ハーブや花の寄せ植え)、観葉植物の栽培、料理、アロマセラピー、イタリア語の勉強(伊語検定3級合格が夢!)、ウィンドーショッピング

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