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昨日のことを忘れる母へ 思い届ける とんこつラーメン

昭和38年創業の「博多だるま」。初代、河原登・房子さん夫婦が開業、昔ながらのとんこつラーメンで親しまれ、その味は60年を迎えた。その暖簾を守る2代目・河原秀登さん(57)は幼いころから、父・登さんと喧嘩を繰り返し、家を飛び出した。


「ラーメン店は継がない」と、自由気ままな青年時代を過ごしていたが、父の病をきっかけに、25歳からラーメン業界へ飛び込んだ。老いゆく母・房子さんの力になればと、一から修業。今では海外に店舗を展開する人気ラーメン店までに成長した。

 

しかし、房子さんの記憶からその味が消えようとしている。認知症と診断された房子さん、その症状は進行し、昨日のことも忘れるようになった。そんな母に会いに行っては、昔話に花を咲かせる秀登さん、「人のためになる仕事をしなさい」という言葉を胸に、東日本大震災後から、被災地へとんこつラーメンを届けている。


1月1日に起きた能登半島地震後も、能登半島へ向かい、ラーメンを届け続けている。そんな息子の姿に「がんばれ、がんばれ」と声をかける母・房子さん。認知症の母に寄り添う秀登さんの思いを追う

 

(制作:RKB毎日放送/谷口 あゆみ)

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