地の利は我らに!国境を越えるショートドラマ
スマートフォンで見ることができるSNSのショートドラマ。画角は縦型で、1話は3分程度と非常に短いドラマである。そのショートドラマが今、Z世代を中心に人気を博し、民間の調査会社の試算によれば、世界的な市場規模が2029年には約8兆8000億円にものぼると予想されている。
そんな業界で注目を集めるチームがある。福岡に本拠地を置く制作集団、その名も「福岡ドットコム」だ。10万回再生されれば「バズった」と言われるこの業界で、100万回再生を超える作品を次々と生み出し、総再生回数は約2億回にものぼる。
元々小規模の芸能プロダクションだった彼らは、オーディションの開催を“待ち”、その結果を“待ち”、仕事の依頼を“待ち”という、待つことの多い業界に嫌気がさしていた。そこで打って出ようと考えた策が、ショートドラマの制作だった。
2023年の2月、役者を含め6人でスタートしたドラマ制作だったが、試行錯誤を重ね次々とヒット作を生み出すようになるまで成長を遂げた。当初より、福岡という地の利を生かし、韓国、そしてアジアへの進出を狙っていたが、いよいよそのチャンスが訪れる。彼らの人気の秘密と成長を追った。
●福岡ドットコム TikTokアカウント
https://www.tiktok.com/@fu.ku.oka.com?lang=ja-JP
●福岡ドットコム HP
https://lit.link/fukuokacom
取材後記
福岡ドットコムがショートドラマの挑戦を始めて2年。所属する役者たちが街で声を掛けられる姿を見て、松原プロデューサーは安堵の表情を浮かべる。しかし、彼らにとって、ショートドラマがゴールではない。あくまでも役者たちが、それぞれの舞台で飛躍するためのきっかけであり、その一歩に過ぎない。
そして、その思いは、自分の事務所に限定しない。地元の他の事務所にも声を掛け、役者として出演してもらう。松原プロデューサーは「福岡の芸能事務所が少しでも活性化してくれたら」と話す。ショートドラマの市場規模は、これからも右肩上がりが予想される。
その伸びしろとともに、彼らの活躍の舞台が広がっていくことを期待し注目していきたいと思う。
(RKB毎日放送/江里口 雄介)
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