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『廃プラに輝きを!循環デザイナー』

型枠から取り出した円形のコースター。ペットボトルのキャップから出来ている。鹿児島県霧島市の小さなデザイン会社「Reprise」では、キャップを粉砕したカラーチップを材料に、さまざまな再生プラスチック製品を生み出している。


 高山元気さん(42) 紗代子さん(41)夫婦は、ワークショップへの参加がきっかけで4年前から廃プラスチックを使った製品づくりに取り組む。敷地の一角には、収集したペットボトルキャップや残渣(再生プラスチック工場で出るくず)がずらり。洗浄→乾燥→分別→破砕、ひと手間をかけて材料となるカラーチップを作り、オリジナル性のある製品に仕上げる。ただのリサイクルではなく、間にデザインと手仕事が加わる「ものづくり」だ。
 

目指すのは「循環」。プラスチックが価値ある工芸品として生まれ変われば、より長く使われることで寿命が延び、新たな資源としても循環していく。コツコツと始めた廃プラスチック収集に賛同する企業も増え、活動そのものが地域の中で循環する動きも生まれている。


廃プラスチックの見方を変える…デザイン会社が手がける「再生」のものづくりを追う。

会社名:合同会社Reprise(リプライズ)
代表:高山 元気
住所:鹿児島県霧島市福山町福山2662
電話:050-8880-9235
HP:https://reprise.jp/
インスタグラム:@reprise_llc

取材後記

デザインに関わってきた高山さんにとって、役目を終えたプラスチックは、美しさや手触り感を秘めた価値ある素材。「ものづくり」の視点から再生プラスチックの循環を目指しています。

 

古民家で暮らし、ペットボトルキャップの洗浄は古い洗濯機で、色別に粉砕したカラーチップは長年使われてきたタンスの引き出しに保存…工房で使うさまざまな道具も、モノとしての寿命を長らえています。

 

手仕事にこだわり「使いたい」と思う製品を生みだす。コースター、名刺、テーブルシート。そして、誰でもワークショップで作れるおもしろさや感動…夫婦で始めた再生事業は地域や企業と結びつき、少しずつ広がりを見せています。

 

「これがプラスチック?」一度手にとってみませんか。


(MBC南日本放送/布袋貴代江)

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