日曜午前5時15分からRKBテレビで放送中の「池尻和佳子のトコワカ」。番組名である「トコワカ」は、「みずみずしさ」や「永続性」を意味する言葉「常若」に由来し、若い才能との出会いも番組の魅力の一つです。
2022年春に登場したギタリストの森田莉子さん(当時22歳)も、その一人でした。クラシックギターで奏でられた「椿姫の主題による変奏曲」は絹糸が揺れるように繊細で、スタジオの空気を一変させたのを今でも鮮明に覚えています。
飯塚市出身の彼女は、祖父のクラシックギターに触れたことをきっかけに、6歳からギター教室に。九州大学教育学部を卒業後、フランス・パリ国立高等音楽院へ進学。当初は、言葉の壁に苦悩しながらも、仲間たちの演奏に触れた時、言語を超えて心が響き合う瞬間に出会って音楽が持つ力を実感したそうです。現在は音楽史などを学びつつヨーロッパの教会や劇場などで演奏を重ねています。今後はスペインに拠点を移してさらに表現の深みを追求していくそうです。
今夏は「ヨーロッパからの凱旋」ともいえる日本ツアーを企画。福岡では24日、あいれふホール(福岡市中央区)で「クラシック・ジョイントコンサート」を開催。エレガンスに磨きをかけた音色に再会することを今から楽しみにしています。
8月2日(土)毎日新聞掲載
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