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『炎が味の決め手!ウイスキーは樽でうまくなる』

ウイスキーを熟成させるのに必要な「洋樽」。その洋樽の製造から販売、そしてメンテまでを一貫して行う会社が宮崎県都農町に工場を置く有明産業だ。

 

ウイスキー作りにおいて蒸留、醸造された原酒は最後に樽詰めして熟成を行う。その熟成によって風味が劇的に変わるため樽の良し悪しはウイスキーの味を決める大切な要素の一つで、ウイスキーの味の7割は樽によって決まると言われている。


有明産業は1963年に創業。京都に本社を持ち元々は木箱の製造・販売を手掛けていたが、県内の焼酎メーカーから焼酎樽のメンテを頼まれたことをきっかけに、1984年に工場を建設し「洋樽」作りを本格的に始めた。今では海外メーカーからの注文も増えているという。


有明産業では樽の材料となる原木の選定から乾燥、加工、組み立てなど職人による手作業で行っている。その中で一番重要なのが樽の内側を燃やすチャーリングと言われる作業だ。焼き具合によってウイスキーの美味しさが変化するので非常に重要な工程と言える。さらに、有明産業では国産の木材を使った樽作りにも挑戦している。国産のミズナラやクリ、サクラなどは加工が難しいが、独特の味わいで人気となっている。

 

番組では、世界からも注目を集める有明産業」の技術を紹介する。

〇有明産業株式会社 本社
〒612-8355 京都市伏見区東菱屋町428-2
TEL 075-602-2233
FAX 075-602-2220
URL http://ariakesangyo.co.jp
代表者 代表取締役 小田原伸行


〇有明産業株式会社 都農工場
〒889-1201 宮崎県児湯郡都農町大字川北1948-2
TEL 0983-25-1210

取材後記

「ウイスキーのおいしさは樽で決まる」・・・普段なにげなく飲んでいるウイスキーですが、今回有明産業の取材を通じて、その出来上がるまでの苦労そして洋樽の重要さを知り、改めてウイスキーの奥深さに触れることができました。


樽作りの職人が全国的に少なくなっている現在、有明産業では地元の若者を積極的に採用して技術を継承しています。ジャパニーズウイスキーの人気の高まりとともに、今後洋樽の需要はますます高まり、有明産業は世界中から注目を集める企業になるはずです。
 

いつもはお手頃な値段のハイボール専門の私ですが、次回は尾鈴蒸留所や嘉之助蒸溜所のウイスキーにぜひチャレンジしてみたいと思いました。
 

(MRT宮崎放送 片野坂亘彦)

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