樋口響希さん(24)には、子どもの頃から思い続けてきた夢がある。それはケーキ屋さんを開店すること。樋口さんは卵、乳製品、小麦粉など特定のアレルゲンを使用しない誰もが安心して食べられるケーキ作りに情熱を注ぐ「ア
レルギー対応ケーキ」専門のケーキ職人。
アレルギー対応ケーキは素材選びから配合、焼き加減まで、アレルギー食品の知識と繊細な技術が求められる。樋口さんは卵や牛乳、小麦粉の替わりに、豆乳や米粉を使って作る独自のレ
シピを開発。これまで、いちごのショートケーキやチョコレートケーキ、レアチーズケーキ、マドレーヌなどのアレルギー対応ケーキをつくってきた。
そして3年前、オンラインでの販売を開始すると、アレルギーのある子どもた
ちから大きな反響があり「生まれて初めてケーキを食べた」と、両親からの感謝の声が届くようになった。
自身、生まれつき重度の食物アレルギーがあり、アナフィラキシーショックを起こして何度も緊急搬送されるという過酷な幼少期を過ごしてきた。
そしてこの夏、子どもの頃からの夢、アレルギー対応ケーキの専門店をオー
プンした。多くの笑顔を届けるため、人生の大切な瞬間を彩るケーキをつくる樋口さん
の、開店までの日々を見つめた。(RKK熊本放送/伊藤和雄)
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