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「ポッドキャストの聖地」で繰り広げられたクリエイティブな挑戦と熱戦

「福岡から音声配信のムーブメントを起こそう」と、RKB毎日放送が地元のポッドキャスター(配信者)たちと組織しているプロジェクト「Podcast Lab. Fukuoka」のメンバーが、2025年9月20日(土)から21日(日)にかけて、「ポッドキャストの聖地」とも呼ばれる、福岡県田川市のいいかねPaletteに集結。互いの番組の批評をしたり、新番組のアイデアを出し合ったりして、企画力の向上を図る「強化合宿」を開きました。

軽スポーツ「モルック」でアイスブレイク

今回の強化合宿には、総勢25名のメンバーが集まりました。「福岡在住でなくても、県外在住の福岡出身者、福岡出身者と一緒に出演している配信者」も対象のため、遠くは東京都や栃木県からの参加者もいました。

合宿の幕開けを飾ったのは「ミニモルック大会」。モルックはフィンランド生まれの投擲系軽スポーツで、木製ピン(スキットル)を木の棒(モルック)で倒し、点数を競います。ルールが簡単なため、年齢や体力に関係なく老若男女が楽しめるのが魅力です。

先に50点にピッタリ到達したチームが勝利というシンプルなルールの中で、メンバー同士の緊張がほぐれ、徐々にチームワークが発揮される展開に。ナイスプレーにハイタッチで盛り上がったり、狙い通りに得点できなかったことにため息を漏らしたり…。

忌憚ない意見が飛び交った「レビュー会」

その後に開かれたのは、核心的なプログラムの一つ「番組レビュー会」です。これは、お互いの番組を聴き合い、客観的な意見や改善点を共有することを目的としています。

参加者は5人1組のグループに分かれ、まずレビューイ(レビューを受ける人)が番組名や使用機材、そして「編集や音質、改善点も知りたい」などといった、評価してほしい視点を提示します。

レビューア(感想を伝える人)は、事前に指定されたエピソードを聴き込み、感想や意見を発表しました。表面的な感想に留まらず、「難しいテーマを、誰が聞いても分かりやすくなるよう心がけては」「番組全体のブランディング」といった、具体的な課題を深く掘り下げるような、忌憚のない意見が交わされ、活発な議論が展開されました。

いいかねPaletteが音の宝庫に?「ASMR収録」

メンバーの交流を深め、クリエイティブ脳を活性化させることを目的とした「ASMR収録」も行われました。
参加者はレビュー会とは別の組み合わせで5人1組のグループに分かれ、いいかねPalette内の物なら何でも使ってOKというルールのもと、制限時間30分で音源を収録しました。

収録後は、クイズ形式の共有会を実施。グループ以外のメンバーは、イヤホンで再生されるその音が「どのようにして生まれた音なのか」を当てるというユニークな形で、互いの創造性を楽しみながら共有しました。

一夜限りの新番組誕生!「妄想新番組ブレスト」と「コラボ収録」

さらにクリエイティブな活動が続きます。「妄想新番組ブレスト」で、参加者全員が協力して、新番組の企画を共創します。その方法は、まずは思いつく限りとにかくアイデアを出して紙に書いて並べ、それを全員で眺めて、面白そうなものに投票。生成AIに結果を入力して番組のタイトルや概要をまとめさせるというもの。

こうして生まれた「新番組」を3人一組になって収録します。何度もシャッフルして、収録したのは24本! 親睦を図る夕食会も挟みながら、代わる代わるスタジオに入って、繰り広げられたトークは、日付が変わるころまで続きました。ちなみにこのスタジオは、あの『COTEN RADIO』の収録が行われていた場所。いいかねPalletが「ポッドキャストの聖地」といわれる所以です。

2日目は、今後のプロジェクトの方向性を再確認。とくにRKBラジオで毎週土曜日に放送している公式番組については「ポッドキャストの魅力を、誰にどうやって伝えるのか」というコンセプトの練り直しが必要なのでは、といった意見も飛び交いました。

今回の強化合宿は、個々の番組の質を高めるための具体的なフィードバック交換と、参加者全員で一つのクリエイティブな成果物を生み出す「共創」の機会を提供しました。音声配信にかける情熱を持つメンバーたちが、活発な意見交換や共同制作を通じて親交を深める、濃密な2日間となりました。

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