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夢と現実を“こえ”て|アナウンサーコラム

声優になりたい。10代の時、そんな夢を抱いたことがある。「アニメマニア」だった私は、声だけでキャラに命を吹き込む仕事に憧れを持った。もちろん、ほんの一握りの人しかなれない夢の職業、到底実現しないだろうと諦めた。

時は流れ、今はアナウンサーとして、舞台は違っても「こえ」を用いて働いている。さらに私が企画・脚本を務めるラジオドラマ「空想労働シリーズサラリーマン」には、多くの人気声優陣に出演してもらった。収録に立ち会うと、打ち合わせ時の声色と芝居に入ってからの声色、その様変わりに圧倒された。そして自身のかつての夢と、憧れの声優陣の声を身近に聴く、という現実が重なって、深い感慨に包まれた。

そこからの縁で来年1月10日、声と声が職の垣根を越えて重なるイベント「こえフェス2026」が福岡市のパピヨン24ガスホールで開催される。ゲストは人気声優の関智一さんと鬼頭明里さん。「ドラえもん」や「鬼滅の刃」のレギュラーとして知られる2人だ。当日は「生アフレコ」や声優とアナウンサーの「声のゲーム」コーナーを設ける。演じる声と伝える声、2種の声で奏でるハーモニー。このイベントを、かつての私のような「こえ」の仕事に憧れるすべての人に贈りたい。(入場券はローソンチケットなどで販売中)。


11月22日(土)毎日新聞掲載

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冨士原 圭希

RKBアナウンサー

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出身地:千葉県野田市 誕生日:3月20日 趣味・特技 趣味 映画、テレビ、ラジオ、仏像鑑賞 特技 啖呵売(物を売るための口上。立板に水の話芸に憧れて)

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