九州をテーマにした多彩なオリジナルカクテルが味わえるバー
今回の「福岡フルーツカクテル紀行」は、令和7年7月7日午後7時という7並びの日にオープンした西新の「BAR Route3」へ。
バーテンダーの下田隆生さんは、東京のバーに4年、福岡のバーに6年勤めたのち、同店の立ち上げに携わり、現在、店長として腕を振るっている。
カウンター8席と4人掛けのテーブルが2つある店内は、空間にゆとりがあり、フォーマルとカジュアルのちょうど中間といった居心地の良さが感じられるバーだ。
壁にかけられた黒板メニューにはフルーツを使ったオリジナルカクテルが8種類並んでおり、その中から店長イチオシの「みやまミカンと和紅茶のカクテル」をオーダーする。
このカクテルのベースに使われているのは、福岡県朝倉市の株式会社篠崎が手がける “Made in Fukuoka” にこだわったジン「Jin40-ASAKURA CRAFT GIN」。そこに福岡県みやま市で収穫された「山川みかん」の果汁、福岡県八女市産の和紅茶を使ったシロップが加わる。
口に含むと、最初に果汁やシロップの濃密な甘さが広がり、続いて和紅茶とミカンの風味が重なり合いながら漂い、最後にジンの味わいが余韻となって残る。
カクテルが注がれた器は、筑前黒田藩御用窯として知られる「高取焼味楽窯」の茶碗。厚みが非常に薄く、手に取るとその軽さに驚かされる。
ベースとなるスピリッツから素材、器まで福岡県産にこだわった “All Fukuoka” のカクテルを存分に堪能する。
「BAR Route3」では、九州の産品・産物をテーマにしたオリジナルカクテル「KYUSYU COCKTAIL」を10種類以上提供しており、その中から特に気になった「カステラファッションド」をオーダー。
カステラを漬け込んだウイスキーをベースに、ザラメのシロップ、卵のリキュール、みりん、ラムベースの苦味酒「アンゴスチュラビターズ」を加え、シェイクして完成となるカクテルだ。
その味わいは、まさに “飲むカステラ” 。
とはいえ、ベースのカステラウイスキーがしっかり効いており、上質な大人のデザートカクテルに仕上がっている。
九州の大動脈「国道3号線」を店名に掲げるバーで味わう、九州各地の歴史や文化、豊かな大地からの恵みが盛り込まれたオリジナルカクテルの数々。
ぜひ、ご自身の五感で、その斬新かつ郷愁をそそる味わいに触れていただきたい。
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