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財津和夫、「愛してる」っていう言葉には嘘も含まれる、と思わずつぶやく

TULIP・財津和夫が、時には愛を言葉で伝える方法を再考するRKBラジオ『財津和夫 虹の向こう側』。12月21日の放送では、「愛してる」の言葉の積極的利用の薦めや、他の歌手に提供した楽曲などについてアレコレとお話しします。

「アイラブユー」の薦め

「夏目漱石がアイラブユーを月が綺麗ですねと訳した逸話は有名ですが、お二人はアイラブユーの気持ちをどんな日本語で伝えられたら刺さりますか」という質問のお便りを頂きました。
財津「なんか聞いたことあるな、これ。アイラブユーを月が綺麗ですねって訳したって。今はもうアイラブユーって言っても普通な感じしますね」
下田「確かにそうね」
財津「違和感なくなっちゃったな、僕なんか。確かに若い頃は『I Love you』 とかって言ったり言われたりするのはなんか気持ち悪かった。歌詞に出てきても気持ち悪かったけど」
下田「そうですか」
 

財津「でも、最近もう定着したんじゃないですか。日本に、今の時代に」
下田「はい」
財津「その、『愛してるよ』って言うのがちょっと照れくさいのも残ってるけど、普通に言えるようになったという、その感じが、『あ、この人はわざわざ愛という言葉を使って言ってくれた』という丁寧に私に言ってくれたんだなって、わざわざ言ったんだなって、いうのが伝わって、本気度が感じられる」
下田「そうですね。アメリカだともう単なる挨拶になって、すぐに言っちゃう。そうではなく日本はまだ照れくささとか、ちょっとかしこまった感じがあって、わざわざ言ってくれたっていう」

財津「なるほど」
下田「いいですねぇ」
財津「いいですね、使いましょう、これから」
下田「使いましょう」
財津「これから日本で、どんどん」

財津「僕は虹の向こう側という番組を愛してるぜ」
下田「うわー。私はチューリップの曲を愛してますわ」
財津「ちょっと待ってよ。なんか嘘っぽいな、今の。嘘も含まれるんだね、愛っていう言葉」
下田「えー、いやぁ、そんな事…」
財津「いやいやいやいや、本当にありがとうございます」
 

ヒットメーカー夜明け前

今日の一曲は、木之内みどり『グッド・フィーリング』。財津が作曲を手掛け、1976年に発売されています。
下田「木之内みどりさんの『グッド・フィーリング』、作詞が松本隆さん、作曲が財津和夫さん、そして編曲が松任谷正隆さん。豪華ですねー」
財津「豪華って…1人を除いて…」
下田「いや豪華です。そしてこの他にも、(木之内みどりのシングル)前作『学生通り』もこのトリオで。『学生通り』のB面『いじっぱりな私』、これも財津さん作曲でございました」

財津「これって76年くらいでしょ。今言った3人(松本・財津・松任谷)、まだ売れてなかったんだね」
下田「ええっ(驚)」
財津「いや、そうでしょう。聖子ちゃんは、80年代」
松田聖子のデビュー曲『裸足の季節』は1980年4月1日発売、財津が作曲したシングル第4作目『チェリーブラッサム』は1981年1月21日発売です。

財津「松本隆さんも、TULIPの『色のおもいで』で作詞家デビューして間もない頃。もうもの凄いヒット(メーカー)みたいな、『松本隆ここにあり』みたいな感じではなかったんじゃないかな」
下田「夜明けって感じですね」
財津「いい言葉使いますね。そんな感じだったんじゃないですか、懐かしいです」
 

アカペラと倍音

企画アルバム『ZAITSU SONGS~ア・カペラ~』(2003年発売)に最近ハマっている、というお便りを頂戴しました。
財津「こうやって聴いていただいて、感想まで送ってくれるなんて、私は幸せもんですね。アカペラはね、確かアメリカで録音したんだな、僕がしたんじゃないですよ」

財津「連中は声帯が違いますからね、音に対する感性も勿論違うので、本当にいい声でハモるじゃないですか。残念ながら日本人が『アカペラ』ってやっても、なんかどうも奥行きもない、高さも…高さっていうか、なんていうかピンとこないんですよ。響かない。あんまり倍音が出てる声で歌わないからね」
下田「倍音、ですか?」

財津「声って倍音があると、ハモったりすると響きます。1人で歌ってるときでも、倍音が出ているとその音に幅が出るから、すごく奥行きとか広さと感じる。綺麗な感じがするんですけど、これは外国の方に歌っていただいてよかったですね、ありがとうございました」
下田「ちょうどクリスマスシーズンですから、アカペラっていうのは教会に身を置いているような気分になるかもしれません」

次回12月28日の放送は、通常通り18時15分(午後6時15分)からの予定です。
ディスクジョッキーについてお話しします。

【余談いくつか】

①「夏目漱石がアイラブユーを月が綺麗ですね、と訳した」という逸話は、史実・文献としては残っておらず、教師だった漱石が、「月が綺麗ですねとでも訳しなさい」と教えたというふうに、いわゆる都市伝説的に語り継がれてきた可能性が高いようです。
②番組のスポンサー名をご紹介する際(いわゆる提供クレジット)、その直前に番組名を改めてコールしていますが、今回は話の流れで財津が番組名の部分を喋っています。番組開始以来、247回目の放送で初めての事です。どうぞradikoで確かめてみてください。
③番組予告では「結婚式について」とお伝えしていました。実際に、番組内で結婚式に関するお便りも紹介しましたが、今回のこのradikoニュースでは都合により割愛しています。
④『ZAITSU SONGS~ア・カペラ~』のプロデューサーは兼松光氏。TULIPの最初の所属事務所シンコーミュージックから後年独立し、音楽プロデューサーとして長年活躍されています。
なお、参画した形式は歌手としてではありませんが、この企画アルバムの4曲目『I dream』は、リチャードカーペンターが編曲を手掛けています。

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