福岡県宗像市の「明光メディカル」は検視用の解剖台で特許を持つニッチな会社。その二代目が開発したのは「漆染め」製品だ。
漆…というと黒や赤の「漆器」つまり塗り物のイメージが強い。漆の樹木の表面に傷をつけにじみ出てきた樹液を採取し精製したものが漆塗りの原料だ。こちらはかぶれの原因成分が含まれていることでも知られる。
しかし、樹液を取り切った樹木をチップにして煮出すと、茶褐色の液がとれて繊維を染めると、鮮やかな黄色に染まる。しかも染液にはかぶれ成分は含まれていないため、スカーフやアクセサリーに加工したものが注目を集めている。
三木博文さん(36)は漆の抗菌性に目をつけ研究した結果、漆染めに着目。県の工業技術センターと協同研究し「高い抗菌性」と「高い紫外線防御効果」を発見した。アームカバーなど薬剤を使わず製造できるようになった。
三木さんは全国各地の漆好きとともに、漆木の生息地の整備や植樹も行う。漆を育てていた人々が高齢化で放置林になっているケースも多いからだ。
困りごとを解決し、新たな挑戦をする人々を紹介する。
<取材先データ>
*明光メディカル https://meikomedical.com/
電話:0940-34-4022
(月~金)午前9時から午後6時 土日祝は休み
<漆染め製品取り扱い店>
*道の駅むなかたhigoro 0940-72-1204 午前9時から午後5時
店休日・毎月第4月曜日 8月15日~17日・12月31日~1月5日
取材後記
「漆」という、あまり九州ではなじみがない植物。そして解剖台の会社・・・二つの「未知」が重なり、結果発見の多い話題となりました。
漆染めの効能としての「UV防止」について追加で説明します。他の草木染めにも同じような効果が認められますが、多くは絹や綿など天然素材にしか染まらず、一方、漆はナイロンに染まるため、アームカバーのような伸縮性と洗濯耐久性が必要な物にも使う事が出来ます。
今の日本は、高齢化のため雑木林になってしまった山も多く、それらは豪雨時の山崩れなどで自然災害の原因にもなっています。漆の存在意義を見直し生育を守ることで、日本の山を守ることにもつながる、そんな大きなプロジェクトが各地で進んでいくことを願っています。
(RKB毎日放送/石川恵子)
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