長年、日本の食文化を支える「みそ」。全国各地に多様な味わいがあり、九州は麦みそ文化。なかでも鹿児島のみそは「甘み」が特徴だ。しかし食生活の変化や米みそ主流の中、生産量は減少している。
地域の味でもある「みそ」に新たな付加価値を…鹿児島県工業技術センターの加藤由貴子研究員(44)は地元企業と研究を重ね、栄養価に注目した「もち麦みそ」を開発した。
麦みそは大豆に対する麹の割合が高く原料となる大麦の食物繊維を豊富に含む。その特徴をさらに高めようと、大麦の中でも「もち麦」を活用した。発酵食品は原料や気候風土で味わいが変わる。製造に協力した吉村醸造は、伝統の味を届けながら時代が求める新たな味わいを目指し、もち麦に合う製法の開発にあたった。
産学官による共同研究で生まれた「食物繊維たっぷり」のもち麦みそ。その先には、鹿児島の麦みそ文化を次世代につなぎたい思いがある。地域の食を支える発酵調味料の新たな可能性に注目する。
<取材先データ>
鹿児島県工業技術センター
住所:鹿児島県霧島市隼人町小田1445-1
電話:0995-43-5111
HP: https://www.kagoshima-it.jp/
吉村醸造
住所:鹿児島県いきち串木野市大里3868
電話:0996-36-3121
HP: https://sakurakaneyo.com/
取材後記
「みそ」は生きている…微生物や発酵研究の目線から鹿児島の食を見つめる加藤さん。ご本人は三重県出身。初めて「麦みそ」を食べた時には「豆みそ」との違いに驚いたそうです。
鹿児島県工業技術センターでは「減塩」などさまざまな側面から「みそ」を研究。鹿児島大学や企業とワーキンググループを作り情報交換も続けてきました。
商品開発は革新である一方、伝統をどう受け継ぐか、食文化をつなぐものでもあると言います。「古いものの良さを見直す」…地域ごとに作られてきた「みそ」の存在感を感じた取材でした。
(MBC南日本放送/布袋貴代江)
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