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韓国ドラマ人気で語学教室に特需 現地デビュー目標-レイワの放課後

若い世代の「いま」を描くレイワの放課後。ドラマや音楽から火がついた韓国文化のブーム=韓流は新たなステージに入っている。日本の10代や20代で憧れが将来の夢に変わり、韓国語をマスターしたり現地でのデビューを目指したりする人が増えている。
福岡市博多区に韓国語を教える教室がある。去年11月に開校して以来、20代を中心に生徒数は右肩上がりだ。全国の系列校でも新型コロナの流行が拡大してから同じ傾向がみられるという。
杵島来蘭さん(20)は、新型コロナの影響で韓国に行けない間に言葉をマスターしようと通い始めた一人だ。
「ライブに行けなくて携帯で見ることが多くなったんですけど、アーティストは韓国語で話すことが多いから全然わからなくて」(杵島来蘭さん)
スマホ向けの語学習得アプリなどを提供するDuolingoのアンケートによると「音楽やドラマなどのコンテンツが韓国語を学ぶきっかけになった」と回答した人は76・5%を占めた。コロナ下の巣ごもりで動画配信サービスの利用が増えたことなどが大きく影響している。
去年11月。福岡空港にK-POPのダンスミュージックが響いた。海外旅行客が激減した国際線ターミナルの賑わいは久しぶりだ。韓国の音楽やドラマ、グルメに触れて旅行気分を味わってもらおうというイベントは、2日間で5000人以上を集めた。
「新型コロナが落ち着いたら韓国に行きたいねと話しているので、勉強がてら良かったかな」(来場客)
イベントを企画した韓国観光公社が注目したのは、来場者の年齢層だ。
「10代20代と年齢が若くなっているのを実感しますね。コロナ禍で韓国には行けない状況なので最近はスマートフォンがあればYouTubeやNetflixなどで接する機会が増えたような気がします」(韓国観光公社福岡支社・洪成基支社長)
韓国のエンターテインメント産業が世界にもたらした経済効果は、コロナ下の2020年でおよそ22兆ウォン※1(約2兆円)とされる。自粛生活の影響で家でも気軽に楽しめるコンテンツが増えたのだ。
自宅でK-POPダンスを練習しているのは中学1年の横山優那さん。楽しんでいるだけではない。実は現地でのデビューを目指している。毎日のダンス練習を欠かさず韓国語の勉強にも余念がない。
「とにかく韓国に行ってアイドルになりから本格的にやろうってなりました。(生活の何割?)7割くらい」(横山優那さん)
母親の直子さんは腕によりをかけた韓国料理で娘の夢を後押しする。
「辛いの食べれるようになったね」(母親の直子さん)
レベルの高い韓国で通用する歌とダンスを身につけるため週3回、K-POP専門のスクールにも通っている。デビューを夢見て切磋琢磨する仲間がいることもモチベーションに繋がっているようだ。
「まず練習生になること。そして韓国デビューを目指してがんばります」(横山優那さん)
「今、向こうでデビューするのが中学生の年齢が当たり前になってきているので、歳の近い子が世界を舞台に輝いている姿を見ると自分を奮い立たせられるのでは」(ダンススクールBRIDGE・橋本祐里さん)
感染が終息して再び海外へ行ける日を待ち望みながら、自分を磨く若い世代。韓国が単なる流行や憧れの対象ではなく、夢中になって追い求める夢になっている。

(※1)韓国国際文化交流振興院の調査「2020韓流の波及効果に関する研究」

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