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なぜ今?福岡市がついに「プラごみ」分別の実験-資源循環法きっかけ

プラスチック製品のリサイクルの重要性が高まる中、福岡市は、現在は可燃ごみにしているプラスチックの一部を分別して回収するモデル事業を始めた。
福岡市が23日からプラスチック製品の回収を始めたのは、区役所や市民センターなど計9か所。回収の対象になるのは、ゴミ箱やバケツ、ハンガーなど20の品目に絞る。
政令市のほとんどがプラスチックごみを分別回収しているものの、福岡市はプラスチック製品をこれまで可燃ごみに分類していた。市は高性能の焼却炉があることと、転入者が多く分別が徹底できないことを理由にあげている。
2020年度は可燃ごみの2割をプラスチックごみが占めていた。こうした中、今年4月にプラスチックごみの再利用を自治体に促す「プラスチック資源循環法」が施行された。法制定をきっかけに福岡市はプラスチックを焼却するのではなく、再利用する方向に舵を切った。
市の担当者は「根本的に対応を見直す」と話す。来年3月までのモデル事業の期間に実際にどれくらいのプラスチックが出るかや、分別の周知などの課題を調べる。回収したプラスチックごみは隣の熊本県のリサイクル業者に引き取ってもらう。そこからどうリサイクル製品に結びつけるかはこれから考えるという。

モデル事業では一辺の長さが50センチを超えるものや、汚れがひどいもの、弁当箱や卵パック、シャンプーの容器などは受け付けない。初日の23日は周知が行き届いていない影響もあり、回収ボックスにプラスチックごみを持参する市民は少なかった。

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