紙を細かく切ったシュレッダーくずがテーマです。紙をシュレッダーで裁断してしまうと、繊維が短く切れて紙として再利用することは難しく、多くは燃やされています。このシュレッダーくずを培養土としてリサイクルする技術が誕生し、製品化にこぎつけました。
機密文書などを裁断するシュレッダー。裁断されたくずは、繊維が短く切れてしまっているため、紙としてリサイクルすることは難しく、多くは燃やされているのが現状です。
九州大学「熱帯農学研究センター」 松元賢准教授「シュレッダーの古紙を土の中に入れて分解するような面白い微生物が得られたら、何か研究とか使えるんじゃないかなと思って」
こう話すのは、環境微生物学を専門とする九州大学熱帯農学研究センターの松元賢准教授です。シュレッダーくずの有効活用を考えたきっかけは、キャンパス移転に伴い大量のシュレッダーくずを目にしたことでした。
九州大学「熱帯農学研究センター」 松元賢准教授「シュレッダーの古紙を土の中に入れて分解するような面白い微生物が得られたら、何か研究とか使えるんじゃないかなと思って」
こう話すのは、環境微生物学を専門とする九州大学熱帯農学研究センターの松元賢准教授です。シュレッダーくずの有効活用を考えたきっかけは、キャンパス移転に伴い大量のシュレッダーくずを目にしたことでした。
機密文書などを裁断するシュレッダー。裁断されたくずは、繊維が短く切れてしまっているため、紙としてリサイクルすることは難しく、多くは燃やされているのが現状です。
こう話すのは、環境微生物学を専門とする九州大学熱帯農学研究センターの松元賢准教授です。シュレッダーくずの有効活用を考えたきっかけは、キャンパス移転に伴い大量のシュレッダーくずを目にしたことでした。
九州大学「熱帯農学研究センター」 松元賢准教授「シュレッダーの古紙を土の中に入れて分解するような面白い微生物が得られたら、何か研究とか使えるんじゃないかなと思って」
こう話すのは、環境微生物学を専門とする九州大学熱帯農学研究センターの松元賢准教授です。シュレッダーくずの有効活用を考えたきっかけは、キャンパス移転に伴い大量のシュレッダーくずを目にしたことでした。
この「トリコデルマ911菌」、紙を分解するだけでなく、農作物の成長を助ける効果を持っています。松元准教授は、シュレッダーくずを培養土としてリサイクルしようと、福岡県リサイクル総合研究事業化センターや、福岡県八女市の園芸用の培養土メーカーとともに共同研究に取りかかりました。
大石物産 大石倫斗品質管理室長「こちらが浄水ケーキになります。飲み水の方を浄水場で浄化するときに、砂みたいなものが沈殿してできた土になります」
大石物産 大石倫斗品質管理室長「こちらが浄水ケーキになります。飲み水の方を浄水場で浄化するときに、砂みたいなものが沈殿してできた土になります」
微生物の研究を重ねた結果、土の中に広く分布する「トリコデルマ菌」という細菌の中に、紙を分解しながら増殖する菌がいることを発見。最も効率よく分解する菌に「911株」という名前を付けました。
九州大学 松元賢准教授「トリコデルマ911菌は土壌の中にあって、植物に悪さをするような病原菌に対して、その悪い菌をやっつけるっていうような菌、そういったような働きもありますし、農作物のその栄養の吸収を助けるような働きもあったりするので」
「トリコデルマ911菌」は「浄水ケーキ」をすみかにして、えさとなるシュレッダーくずを分解・吸収することで増えると考えられています。材料を混ぜて1か月ほど寝かせることで、農作物の成長を助ける菌がぎっしりと詰まった「土壌サプリメント」が完成します。
大石物産 大石倫斗品質管理室長「菌が食べて分解していって、だいぶシュレッダー古紙が見えなくなってきているような状態です。廃棄物と菌を混ぜて放置すれば勝手にできるので、かなり安いというか、簡単に作りやすいというか、そういう感じです」
大石物産 大石倫斗品質管理室長「菌が食べて分解していって、だいぶシュレッダー古紙が見えなくなってきているような状態です。廃棄物と菌を混ぜて放置すれば勝手にできるので、かなり安いというか、簡単に作りやすいというか、そういう感じです」
この「トリコデルマ911菌」、紙を分解するだけでなく、農作物の成長を助ける効果を持っています。松元准教授は、シュレッダーくずを培養土としてリサイクルしようと、福岡県リサイクル総合研究事業化センターや、福岡県八女市の園芸用の培養土メーカーとともに共同研究に取りかかりました。
大石物産 大石倫斗品質管理室長「こちらが浄水ケーキになります。飲み水の方を浄水場で浄化するときに、砂みたいなものが沈殿してできた土になります」
燃やすしかなかったシュレッダーくずを、菌と混ぜて放置するだけ、しかも出来上がる培養土の栄養価が高い、循環型社会のお手本のような取り組みが福岡で進んでいます。
5年間に及ぶ研究で、浄水場から出る産業廃棄物の「浄水ケーキ」と、シュレッダーくずなどを混ぜた土に「トリコデルマ911菌」を入れると、効率よく繁殖することが分かりました。
RKB小畠健太「こちらが材料と菌を混ぜて養生している状態のものです。菌が増えているからでしょうか、みそのような発酵した匂いがします」
「トリコデルマ911菌」は「浄水ケーキ」をすみかにして、えさとなるシュレッダーくずを分解・吸収することで増えると考えられています。材料を混ぜて1か月ほど寝かせることで、農作物の成長を助ける菌がぎっしりと詰まった「土壌サプリメント」が完成します。
大石物産 大石倫斗品質管理室長「菌が食べて分解していって、だいぶシュレッダー古紙が見えなくなってきているような状態です。廃棄物と菌を混ぜて放置すれば勝手にできるので、かなり安いというか、簡単に作りやすいというか、そういう感じです」
この土壌サプリメントを配合した培養土で育てた野菜は、ほかの土で育てたものよりよく成長し、実をつけやすいということが確認されています。今年3月には培養土を製品化し、販売も始めました。
大石物産 大石倫斗品質管理室長「培養土だけではなく、土壌サプリメントを使ったいろんな農業用の資材を作っていきたいなと思っております。シュレッダー古紙をいろんなところから回収してきて、うちで製品化して出せるような、事業を大きくしていきたいなという気持ちはあります」
燃やすしかなかったシュレッダーくずを、菌と混ぜて放置するだけ、しかも出来上がる培養土の栄養価が高い、循環型社会のお手本のような取り組みが福岡で進んでいます。
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