8月23日にオープンしたばかりながら、すでに福岡の食通の間で話題を集めている「博多 喜多郎寿し」。その理由は天神南エリア、通称“裏天神”の繁盛店として知られる「やきとり六三四(むさし)」、「やきとり五二六(こじろう)」、「すみ劇場 むさし坐」系列のニューカマーであること。さらに大阪で10店舗以上を展開する人気大衆寿司店「喜多郎寿し」仕込みの寿司が味わえることがあげられます。「やきとり六三四」のオーナー、森公秀さんが「喜多郎寿し」のオーナーと親交が深かったことから生まれた“むさしブランド”の新業態。早速どんなお店かお邪魔してきました。
メニューの柱はやっぱり寿司。もともと「やきとり六三四」で働いていたスタッフ数人が大阪の「喜多郎寿し」で3~4ヶ月、寿司について教えてもらい、そこで学んできた技術を活かしています。同店の寿司の一番の特徴は、一口で食べられるサイズ感の“しゃりこま”であること。一方で、福岡という土地柄に合わせてシャリは酢をほのかに効かせる程度にするなど、独自の工夫も随所に光ります。
本日いただいたのは、サシと赤身のバランスが絶妙な「中とろ」(350円)、細かく飾り包丁を入れることで素材の甘味が際立つ「いか」(280円)、薬味もポイントの「あじ」(250円)、「鯛」(280円)、「うに」(500円)、「煮穴子」(400円)。煮穴子は「やきとり六三四」の焼鳥に使用している秘伝のタレで味を打つ、おすすめの一貫です。
“しゃりこま”なのでネタの味わい、食感を強く感じられるのものありますが、「技あり!」と感じたのが、シャリの握り具合。人肌よりやや高めの温度で、かつ握る際に締めすぎないことで、口の中に入れた瞬間、シャリがほどけ、でもしっかりご飯は一粒一粒が立っている。このバランス感は絶妙です!
ここでは「すみ劇場 むさし坐」の名物メニュー、原始焼も味わうことができます。原始焼とは鮮魚を串刺しにして囲炉裏で焼く原始的な調理法で、魚の余分な水分が抜け、身の旨味が凝縮。「脂がよくのった魚ほど、この調理法に合っているんです」と焼き場のスタッフが教えてくれました。
この日いただいたのは、北海道など北の海で水揚げされる高級魚「きんき」(時価・取材当日は7500円)。絶妙な火力で焼かれており、皮面はパリッと香ばしく焼かれていますが、箸を入れると脂がジュワ~っと染み出してきます。添えてあるザクザク食感の鬼おろしと一緒に食べると、もう最高! 普通の大根おろしでも合うのでしょうが、あえて鬼おろしにして食感のアクセントをプラスしているのもさすがです。
こちらは原始焼の定番メニュー「とろサバ明太一本のせ」(1280円)。厳選した脂のり抜群のサバを囲炉裏で焼き、その上に表面を炙った明太子をのせている、福岡らしい一品です。「すみ劇場 むさし坐」で人気の明太のせ大とろいわしをヒントに、この店限定のメニューとして提供しています。
刺身系のメニューもいただきました。その名も「鯛塩ユッケ」(1280円)。その名の通り、鯛の刺身を使ったユッケ風で、ゴマ油、塩、卵黄、ネギ、岩のりを混ぜて味わう創作的なメニュー。鯛のプリプリとした食感に、糸島産の濃厚な卵黄が絡み、抜群のおいしさ! メニュー表に“名物にしたい!?”と書かれていましたが、隠れた名物になる日も近そうです。
店長の藤河陽平さんは「寿司はやはり素材が大切なので、スタッフ自ら鮮魚店に足を運んで、魚を仕入れています。自分たちの目で見て選ぶことももちろん大切ですが、鮮魚店のスタッフさんと直接話すことで得る情報も多いのがその理由。素材のことを深く知っていれば、お客さまに自信を持っておすすめできますから」と話します。
間口が広く、気軽に利用できる“寿司居酒屋”を目指す「博多 喜多郎寿し」。今後は天ぷらや魚の煮付けなども提供していく予定だそうです。
※価格はすべて税別
《博多 喜多郎寿し》
福岡市中央区渡辺通5-2-9 Sビル1F
092-406-8682
ジャンル:寿司、居酒屋
住所:福岡県福岡市中央区渡辺通5-2-9 Sビル1F
電話番号:092-406-8682
営業時間:17:00~OS23:30
定休日:不定
席数:カウンター22席、テーブル14席
個室:4~10名
メニュー:中とろ350円、金目鯛 おろしポン酢300円、あじ250円、サーモン炙り 塩レモン280円、ほたて250円、いくら280円(以上全て握り)、鯛塩ユッケ1280円、ごまカンパチ980円、ぎんだら味噌焼き1580円、とろサバ明太一本のせ1280円、骨付きもも唐揚げ350円、チーズ豆腐 バゲット添え650円 ※全て税別
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40061828/
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう