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きっと映画に出ています|アナウンサーコラム

来月9日、映画「レッド・シューズ」が北九州で先行上映される。経済的に苦しいシングルマザーのボクサーが、幼い一人娘との生活を守るため世界王者を目指し奮闘する物語である。監督は北九州市出身の雑賀俊朗さん、ロケは北九州市で行われた。そして、私もリングアナウンサー役で出ているはずである。カットされていなければ…。

撮影があったのは去年7月で、ある意味過酷だった。まず、雰囲気を大切にするために試合の撮影中は、ずっとリングサイドのパイプ椅子に座っていてほしいと言われた。リング上では角度を変えながら何度も撮影が行われたので、気がつけば6時間ほど経っていた。正直、腰はかなりつらかったが、これほど丁寧に撮っていることに感動したのを覚えている。

さらに、アクシデントもあった。なんとセリフを間違えて覚えてきてしまっていたのだ。出番の直前に関係者から言われ、気が動転したままリングに上がることに。当然、焦りが表情に出てしまい、雑賀監督からは「ロボットみたいになっていますよ」と指摘が。3度NGを出しながらも、なんとか撮影を終えることができた時、監督が笑顔だったので少しほっとした。

果たして私は作品の一部になれているのだろうか。ぜひ劇場に足を運んでいただきたい。

11月19日(土)毎日新聞掲載



宮脇 憲一 RKBアナウンサー。 三重県四日市市出身。

【担当番組】
テレビ:タダイマ! ラジオ:エキサイトホークス おしゃべり本棚

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