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「おいしい魚料理を定食で」を叶える大手門の隠れた名店

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ここ数年、おいしい飲食店が増えていると、地元の食通たちも注目する大手門エリア。今回お邪魔した「ごはんや 飯すけ」もその一角を担う店です。

これまで何度か訪れたことがあり、東京など県外の知人に「福岡でおいしい魚料理が食べられるお店を教えて」と聞かれた際には真っ先にあげるお店です。一方通行の細い路地沿いと目立つ立地ではないですが、ランチタイムを過ぎても、いつもお客さんで賑わっています。

こちらのメニューの柱は定食。“本日の魚定食”と銘打ったメニュー表を毎日用意し、仕入れ状況によって使う魚種は変わります。この日は天然あら、天然鯛、シメサバ、ヒラマサ、サワラ、アラカブなど多彩な魚種がメニュー表に並んでいました。

注文したのは刺身定食の「選べる2種盛り」(2,300円)。文字通り、刺身定食の中から好きな2種が選べるメニューで、この日は店主おすすめの天然鯛とヤイトカツオを選びました。定食ではありますが、刺身は天然鯛が10切れ、ヤイトカツオは12切れと定食のレベルを超えたボリューム感! これはもう、2~3人前といってもよい刺身盛り合わせにご飯と味噌汁が付いているというぐらいの満足度の高さです。
早速いただいてみます。薄切りの天然鯛は数日寝かせることで旨味が凝縮し、店主イチオシのヤイトカツオは、まるでマグロの中トロのような脂のりの良さ。感動必至のおいしさです。

店主の三宅悠介さんは19歳から日本料理一筋という生粋の職人肌。旅館や料亭、懐石料理店でおよそ10年修業を積み、2016年1月に「ごはんや 飯すけ」を開業しました。格式高い店で修業を積んだ三宅さんがあえて食堂スタイルの店を開いたのはなぜでしょう?
「料亭や懐石料理店に引けを取らない味わいを、気軽に楽しんでほしいと思い、定食を柱にしました。開業前は唐揚げ定食なども出そうと考えていたのですが、福岡は本当においしい魚に恵まれていて、それなら魚料理一本にした方がお客さまにとっても、わかりやすいと思い、今のスタイルで開業しました」と三宅さんは話します。

使う魚種は旬を追いかけるため日々変わりますが、調理法は“刺身・焼き・煮”が基本です。三宅さんが目利きした魚の味わいをストレートに感じられる刺身もいいですが、何度か通う常連は、“焼き・煮”を選ぶことが多いのも同店の特徴。三宅さんは日本料理の世界でしっかり修業しているだけに、料理の腕も素晴らしいんです。
さらに、定食の店といえばご飯や味噌汁も重要ですが、その点もさすがにぬかりないおいしさ。米は山形や新潟など東北をはじめ、佐賀の上場米、島根のつや姫など、その時々の米屋イチオシの銘柄を仕入れてします。そして1時間刻みなどこまめに炊飯し、いつ訪れても炊きたてのご飯が食べられるような形を取っているそうです。出汁の優しい旨味が広がる味噌汁もさりげなく添えられていますが、聞くと「毎朝店で削った本枯節でダシを取っています」と三宅さん。ご飯、味噌汁までおいしい理由がわかりました。

ランチ、ディナーと営業時間の区切りはありますが、昼夜問わず常に同じメニューを提供している同店。定食も200円引きで単品メニューとして注文できることから、夜は日本酒などを楽しみながら魚料理に舌鼓を打つのも一興です。また、定食に加えて、「カキバター焼き」時価(取材時は2人前1,600円)、「タコキムチ」時価(取材時は2人前1,200円)などアラカルトも多数用意しており、しかも人数に応じて量を調整してくれるのもありがたいですね。

今回注文した「たら白子卵とじ」時価(取材時は2人前1,800円)、「カニチャーハン」時価(取材時は2人前2,500円)は、言わずもがななのですがめちゃくちゃおいしい! 「たら白子卵とじ」は白子の濃厚な旨味に、アクセントに山椒を効かせる技ありの一品。「カニチャーハン」はカニのほぐし身たっぷりのチャーハンで、あえて薄味にすることでカニの旨味、風味が生きています。

来年はワインも提供予定など、より幅広いニーズに応える店を目指しているとのこと。そうなると昼はもちろんですが、夜の楽しみがますます増えそうですね。

店舗名:ごはんや 飯すけ
ジャンル:海鮮料理、居酒屋、定食・食堂
住所:福岡市中央区大手門3-3-24
電話番号:092-725-3366
営業時間:11:30~OS14:00/17:00~OS21:00
定休日:日曜
席数:カウンター6席、テーブル12席
個室:なし
メニュー:刺身定食地あじ2,300円、刺身定食天然あら2,500円、刺身定食〆サバ炙り2,300円、刺身定食選べる2種盛り2,300円、塩サバ定食1,200円、キングサーモン塩焼き定食1,700円、カマス塩焼き定食1,700円
URL:https://www.instagram.com/hansukegohan/

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この記事を書いたひと

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