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魚料理も格別!フレンチレストランの魅惑を伝える大手門の名店

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2004年の開業以来、フランス料理の魅惑を伝え続ける「ジョルジュ・マルソー」。快い空気の中で、普段より特別な食事がしたい──そんな時、ここは最良の選択肢となるはずです。

ジョルジュマルソー外観

この夜、僕が訪れたのも、ささやかな記念日を祝うためでした。西中洲にあるカジュアル寄りの系列店「デフィ・ジョルジュ・マルソー」や、渡辺通の「パティスリー・ジョルジュ・マルソー」を利用したことはありますが、こちらの本店は初訪問です。快い高揚とともにドアを開けると、柔和なスタッフが迎えてくれました。

ジョルジュマルソー店内 ジョルジュマルソー店内2

格式と洗練が同居するフロアは、品の良いゴージャスさが好印象。ホッと心和むのは、天然素材の木と石を多用しているからでしょう。壁際のセラーにはワインボトルがズラリと並び、全部あわせた銘柄数は150以上に及ぶとか。
さて、今宵予約したのは11,800円のディナーコース。最近はコース1種類の高級店も目立ちますが、ここでは4種類から選べるので幅広い使い方ができます。当然、食材管理やオペレーションの難度も上がりますが、これはレストラン文化の普及に献身するオーナーシェフ・小西晃治さんの想いの表れだそうです。

ジョルジュマルソー店主1

長崎生まれの小西さんは、東京の実力店で腕を磨いた後、縁あって訪れた福岡で独立開業。1998年、警固に構えた「ビストロ炎(えん)」はほどなく人気店となり、さらに2004年、大手門に悲願のレストラン「ジョルジュ・マルソー」を構えます。が、最初の3年はかなり苦労したのだとか。
「福岡には5,000円ほどで楽しめる気軽な店が多く、レストランの経営は厳しいと痛感しました」と小西さん。その打開策に取った戦略が、当時フレンチ界ではまだ珍しかった“九州産食材の地産地消”であり、とりわけ徹底した魚へのこだわりでした。

ジョルジュマルソー前菜

そんな情熱を研ぎ澄ませたコースは、アミューズの後の前菜で、早くも客の心を掴みます。様々な食材を用い、コラージュのように散らした色彩のなんと美しいこと! 生命賛歌すら感じさせる瑞々しさに思わず見入ってしまいました。旬の野菜は、グリエしたり、出汁でマリネしたりと、すべて異なる技法で真価を発揮。そこへアンコウの肝と胃袋、マグロ、かぶらもちが食べ応えを加えます。

とても淡く、それでいて旨味がしっかりある味付けも絶妙。小西さんいわく「良いものを子供に食べさせたいと願う、親心を意識した一品です。他の料理にも言えますが、私は料理に塩をほとんど使いません。その代わりにコンソメ、フォンドボー、ブッフ、ヒュメ・ド・ポワソンなど、あらゆる出汁を取るのです」。膨大な仕事の根幹を支える優しさと愛情。その哲学が凝縮する、真に贅沢な定番品でした。

ジョルジュマルソー魚

これに続く魚料理は、ラタトゥイユのソースを添えたオコゼ。強火で短時間火入れして、プリッと仕上げた身のうまさときたらありません。そして、この美味しさの土台となるのが、先述した「魚へのこだわり」です。
鮮魚は主に唐津から届く活魚を使用。それに対して小西さんが、なんと自ら血抜きや神経締めを行うのです。その技術は水産庁のプロが認めたレベルで、これを魚屋に任せず、自前で行うことで、仕入れ値を抑え、極上の鮮度を確保できると言います。「ここまでやっているフレンチ店は全国でも少ないでしょうね」と小西さんが微笑みました。

ジョルジュマルソー肉2

肉料理は熊本産あか牛のロース、赤ワインソース添え。これもカリッとした表面の焼き具合と、しっとりした赤身のコントラスが珠玉です。「これは古典料理の一つですが、随所にイタリアンや和食などの技法を交え、料理をアップデートさせることも忘れません」と小西さん。「その先に目指すのは、福岡発のソウルフードです」
また野菜類を加えたベシャメルソースで作る特製グラタンや、ジャガイモのガレットなどの付け合わせも美味。細部まで隙のないクオリティでした。

ジョルジュマルソーデザート

モダンとクラシックが柔らかく融合するコースは、パティシエによるデザートで幸せなフィニッシュを迎えます。今日は紅玉のタルトタタン、サツマイモのクリームとマスカルポーネアイスクリームなど。上質な食事の幕切れにふさわしいスイーツです。

コースの品数は少なめですが、1皿ごとのボリュームは十分。「これも昔ながらのフレンチ様式ですね。こうした伝統も含め、レストランの様々な愉しみを次世代に繋げたい。それが今の私の夢です」。そんな小西さんの夢には、もちろん僕らが応援する価値があります。そのことを知る人々の輪が、この先もっと広がりますように!


この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

店舗名:RESTAURANT GEORGES MARCEAU(ジョルジュ・マルソー)
ジャンル:フランス料理
住所:福岡市中央区大手門1-1-27大手門ウェルリバーテラス1F
電話番号:092-721-5857 要予約
営業時間:11:45~OS13:30/18:00~OS23:00
定休日:月曜、その他不定休あり
席数:テーブル24席
個室:なし
メニュー:ランチコース2,900円・3,900円・5,900円・11,800円・スペシャル16,800、ディナーコース8,500円・11,800円・16,800円・スペシャル22,800円~ ※サービス料10%
URL:https://gm.9syoku.com/

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この記事を書いたひと

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