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山々の恵み

暮らし

映画「岳」。5月7日の公開を前に試写会をご覧になった方々から「よかった~」という声と同じく寄せられたのが「山がすごいねえ~」というひとこと。そうなんです。すごいんです。山で活躍する三歩(小栗旬)や久美(長澤まさみ)を近くで捉えた映像で感じる山のすごさと、上空から撮られた山のすごさの両方が堪能できちゃうんです、「岳」。

で、その山のすごさを実感できるのが、空から入る信州ルート=FDA(フジドリームエアラインズ)の直行便。FDA松本空港支店の大庭さん曰く「これはねえ、もう遊覧飛行に近いですね。富士山が見えて、日本アルプスの上空を飛んで山系がきれいに見えて…見てみないとわかんない素晴らしさですね。峻険な山々は、これまで見てきた山々と違う印象ですし、意外と近く見えるんですよね。実際に山に登った人にとっても新しい印象だと思いますよ」と。そ、そうか!実際に日本アルプスを登ったことがある人でも、上空からその山を見るという体験はしてないかもしれない!「ああ、あれが自分の登った山だ…」って、空から実感できるんですね。こりゃすごい。空から信州入りすると、“テンションが上がるオープニング映像で掴まれ、エンドロールのあとに嬉しいおまけ映像が付いている”…そんな映画を見たような経験ができるわけですよ!

そして、春の山の恵みといえば、山菜です。飲食店でも山菜料理を出してくださいます。しかも、自分で山菜採りに出かけていく方も…。そんなお一人、松本市内の料理屋「佐廼春(さのはる)」の女将さん・西村節子さんにいろいろお話を聞いてきました。山菜はお彼岸~6月くらいまで採れますが、最も多種出揃うのはゴールデンウィークから5月いっぱいくらい。でも、今年は春が遅かったので6月初めまではいろいろあるんじゃないか、ともおっしゃってました。ナズナ、ふきのとう、つくし、せり、たらの芽、山ウド、ふき、やまぶき、こごみ、わらび、こうれんば(ピーピー草)、こしあぶら…基本の天ぷらだけでなくおひたし、酢味噌和え、味噌汁の具、ほかにもいろいろ展開されます。目印にしている山の雪が溶け始めて黒い山肌が見えてきたら、それがGOサイン。「春になると、もう“お父さん、早く山、行こうよ。行こうよ”って、ねえ(笑)。春は家のことはやらないで、朝早くから山へ行ってるわ(笑)」と、節子さん。「山菜は鮮度」とも、言い切ってらっしゃいました。具体的に教えてもらってて驚いたのが、ふきのとうの色。明るい緑だと思っている私に、「黄色」とぴしゃり。雪の下に埋まっているのを手でそっと掻き分けて、ぱっと陽が当たった瞬間黄色になるのだとか。やわらかさ、甘さ、香りが違うんですって~。また、ナズナは、冬直前の野沢菜が収穫される頃から畑の脇に生えてるけど、それは採らないのだそう。「雪降った後と降らないのとでは、全然、味違う。冬越さないと採らない」と節子さん。雪の下から出てきたほうが甘みが強いんですって。また、2番目以降に育ってきたものは採らずに残しておくそうです。「丸坊主にはしないの。来年のために。」最初の芽吹きと2番目以降は育ち方が違うから見ただけでわかるのだそう。自然を大切に、自然を生かし活かすルールの中で恩恵を受けていらっしゃるんですね。ほんのり苦味を含んだ春の味。これに信州のお酒が合うんだなあ。ふふ。九州では口にできないようなおいしさが信州で待ってますよ。

※ FDA →  http://www.fujidreamairlines.com/

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