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沖縄てんぷら・ソウルフードに商機あり!

沖縄には独自のてんぷらがある。魚や野菜などの食材を、味のついた厚衣で包み、外はカリッと、中はしっとり仕上げた「沖縄てんぷら」。1個50円~100円ほどとリーズナブルで、家庭や職場はもちろん、イベントや差し入れなど様々なシーンで喜ばれる沖縄県民のソウルフード。かつては、市場や住宅街の一角など県内各地にてんぷら屋があったが、最近は、店主の高齢化などで昔ながらのてんぷら屋は減少。

そうした中、沖縄てんぷらの製造・販売で、急成長を遂げているのが上間フード&ライフ(沖縄市)。県内に5店舗を構え、年商6億。沖縄の「中食」業界のナンバー1を目指しながら、本土やアジアへの進出も視野に入れている。

社長の上間喜壽さん(33)は、2009年、大学卒業と同時に両親の店を継いだ。社長就任当時は、店の借金が2億円。経営に関しては全くの素人だった上間さんが、店の起死回生を図ることができた秘密とは…?

老舗てんぷら屋の味わいを活かしつつ、独自に開発した会計システムや、社員・パートの人材育成で、沖縄の中食業界に新風を。さらに、沖縄県民のある文化に着目し、伝統の食文化を守り育てる存在になろうと奮闘する社長・スタッフを追った。
■取材先
会社名:株式会社上間フード&ライフ
担当者:上間園子さん(代表取締役副社長)
住所:沖縄市登川3-23-20
電話:098-937-9477
HP:https://uemabento.com/

取材後記

「この天ぷら屋さんすごい!」と思ったのは、1年前。
出会いは、某航空会社の飛行機の格納庫。機体にプロジェクションマッピングをするオシャレなイベントで、それまたオシャレなケータリングを担当していたのが上間フード&ライフでした。新進気鋭の空間演出集団かしら…と思っていたら、まさかの、おなじみの天ぷら屋さん。驚きました。
沖縄で天ぷら屋というと、おばちゃんの個人商店というスタイルが主流。新しい感性を持った天ぷら屋で働く人たちは、どんな人たちだろうと興味を持ちました。

上間フード&サービスの皆さんに会うと、またびっくり。あまりにも「フツー」な元気のいい沖縄の若者と、どこの天ぷら屋さんにもいるようなパートのおばちゃんたち。ただ、皆さん「自分たちには色んな事ができるんだ!」という可能性を胸に抱いて働いている。そして、上間社長の行動力。思いついたら、なんでもすぐ実行して、失敗したら切り替える…。当たり前といえば当たり前ですが、ビジネスの基本を常に実践するって、容易ではないと思うのです。

上間社長は、次なるアイディアを考案中のよう。「楽しみにしていてください」とこと。沖縄の若き経営者のこれからが楽しみです。
(追伸)沖縄で天ぷらの話題をふると、それぞれに思い入れが強く、好みの天ぷら屋論争が巻き起こります。香川の讃岐うどんだったり、大阪のたこ焼き…それに匹敵するくらいのポテンシャルがあるような…。九州の皆さん、沖縄で天ぷら屋めぐりも乙なものですよ!
担当:RBC琉球放送 比嘉チハル

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