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日本でわずか2社!!メイド・イン・ジャパンの線香花火!! 福岡・みやま市の「筒井時正玩具花火製造所」のユニークな花火たち!

夏の風物詩と言えば「花火」。国内で線香花火を製造しているのは2社しかないのですが、みやま市の「筒井時正玩具花火製造所」はそのうちの1つ。夏にかかせない花火の魅力をたっぷりとご紹介します!

福岡県みやま市の「筒井時正玩具花火製造所」。ここでは希少な国産線香花火だけでなく、いろいろな種類の玩具花火を製造しています。”今からの季節出荷作業で大忙し”という3代目の筒井良太さんに線香花火の製造工程を教えていただきました。

まずは、線香花火に使用する包み紙を染めていきます。八女産の和紙を使っています。
見た目にも美しい線香花火ですが、和紙作りから色付けもこちらで行われています。
色が交じりあった部分のグラデーションが綺麗ですね。

そして、火薬調合小屋へ。使用するのは黒色火薬と呼ばれるもの。
原料は松をいぶしたスス「松煙」、火山などから得られる「硫黄」、硝酸カリウム「硝石」の3つ。
国産の素材にこだわり適正に配合します。なんと江戸時代から変わらぬ原料なんだそう。
これを和紙に乗せ、ひねっていきます。ポイントは火薬の入った先の赤い部分”よりたち”。
首部分をしっかりと締めて強い紙を作ることで火の付き具合が変わってくるそうです。
課長も挑戦してみましたが、なかなか思うようにはいきません。

線香作り体験は、ワークショップも行っていますので夏休みに訪れてみるのもいいかもしれませんね。

ギャラリーはカラフルな花火がたくさん並んでいる癒し空間。こちらで作られた花火を購入できます。
奥のスペースは線香花火専用の暗室になっていて、線香花火をすることが出来ます。

国産の線香花火の特徴は、火花が大きく燃焼時間が長いこと(長くて2分半ほど楽しめるものも)。温度の上昇と共に、4段階に変化していきます。
①蕾(つぼみ)点火から次第に大きくなっていく火の玉
②牡丹(ぼたん)パチパチと力強い火花が1つずつはじけ始める
③松葉(まつば)勢いを増し、沢山の火花が四方八方に広がる
④散り菊(ちりぎく)勢いのあった火花が1本、また1本と落ちていく

わびさび、儚さのストーリーを楽しめるのはやはり線香花火の魅力。
実は線香花火には東と西の2種類あり、スタンダードなものは「東の線香花火長手牡丹」。
そして、関西から西の九州では、線香花火の原型と言われる「西の線香花火スボ手牡丹」が主流でした。
米作りが盛んな関西地方にはワラが豊富にあったため、スボ手牡丹を中心に親しまれてきたのだそう。東の紙の線香花火になったのは、関西から伝わる際、関東地方では紙すきが盛んだったため、ワラの代用品として紙で火薬を包んで作られるようになったのだとか。
西から東へ伝わる際に主流が分かれていったということですね。

スボ手牡丹の歴史は深く400年ほど。現在、国内でこのスボ手牡丹を作っているのはここだけ!
ただ使われるワラの確保が現代は難しいそう…。そこで3代目の良太さんは、自分たちで米作りを始め、原料となるワラを作っています。線香花火にかける情熱が素晴らしいですね。
スボ手牡丹に火をつけるときは玉の温度を上げるためにちょっと息を吹きかけて、火薬部分を火に対して上向きにつけるといいそうですよ。

アイデア満載!斬新花火

「筒井時正玩具花火製造所」には線香花火のほかにもさまざまな花火を販売しています。ばら売りなので好きな物を選んで購入できるのもうれしいですよね。

ユニークな花火を4種類選んでみました。
①水上を動く花火「金魚花火」②ぱちぱち、しとしと、さらさら音が変わる「金属花火」③ドラゴン躍る「動く龍花火」④人気NO,1オーシャンブルーの輝き「鯨花火」。

スタジオからのリクエストで③④を実際にしてみました。
いやあ!大迫力!普段はあまり見ることのない色や形状の花火が楽しめます。
他にも、手持ち部分が紐の「糸付き花火」や着火すると火薬と同系色の光を放つ「透花」。おもちゃコンテストで優勝した「九州炭化」など、個性あふれる花火がたくさん。

そして、なんと花火の自動販売機もあり、24時間購入可能!
「コロナも明け、たくさんの人々に花火を楽しんでほしい」と3代目の良太さん。
ここにはこの夏を楽しめる珍しいアイテムがたくさんあります。ぜひ一度お立ち寄りください!

〇筒井時正玩具花火製造所 (0944)67-0764

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