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髪のパサつきやハリ・ツヤがなくなる主な原因と、体質的な要因・対策について

大賀薬局

昨今のスーパーやドラッグストアなどでは、ヘアケア関連の商品が、多くの売り場を占めて、それぞれに様々な特徴や機能に分けられ陳列されています。

特に女性の方々の関心度は、全世代において常に高く、美しい髪を保つための新しい商品が、今もなお、続々と発売されています。

テレビやインターネット、雑誌などの情報をもとに商品を購入し、色々とケアをしていても、またすぐに髪がパサついてしまうなど、髪の悩みはつきないもののようです。

髪がパサつきやすくなる主な原因

髪がパサついてきたり、ハリやツヤがなくなってしまう環境的な原因には、次のようなことがあげられます。

◆『乾燥した空気や紫外線によるダメージ
皆さんも、一番よくご存じな部分だとは思いますが、大気の乾燥や紫外線によるダメージは、髪にも乾燥を生じて、潤いを失わせてしまいます。
お肌と同様に、髪にも環境に応じたこまめな保湿やUVケアが必要です。

◆『パーマやヘアカラーによるダメージ
最近では、自宅でできる市販品でも、だいぶ髪や地肌にやさしいものも増えてきましたが、余分な薬剤が残ってしまうなど、髪や地肌を痛めやすいので、なるべく頻度を少なめにして、プロのいる美容室で行ってもらいましょう。

◆『シャンプーの種類や髪の洗い方
シャンプーの中には、衣類の洗剤などにも使われている、汚れを落とすための「界面活性剤」を含んでいるものが多く、髪に必要な油分まで洗い流してしまう可能性があります。

昔の市販のシャンプーには、殆どのものに「手のひらで、約○倍ほどに薄めて使用下さい」と書いてあったのですが、現在では、ほぼ記入が見当たりません。
洗髪の際は、お湯でしっかり予洗(これで髪の汚れの8割程は落ちます)をした後、手のひらでよく薄めたシャンプーで洗い、髪や地肌の油分を取り過ぎて傷めないようにしましょう。

丁寧に予洗されて濡れた髪なら、少量のシャンプーでも十分に泡立ちます。
また、洗うお湯の温度も、熱すぎると髪の油分に影響するので、少しぬるめにしましょう。

◆『髪を洗った後の乾かし方
髪の一番外側の部分にあり、その潤いを保護している「キューティクル」は、濡れていると開いて痛みやすくなるため、洗髪後の自然乾燥はおすすめできません。
だからといって、濡れた髪にすぐにドライヤーをかけて乾かしてしまうのも、その強い熱風を長く当ててしまうことになり、髪が痛んでパサつく原因となってしまいます。

髪を洗った後は、まず、擦らずやさしくタオルドライで水気をとり、根元から毛先に向けるような順番で、なるべく遠くからドライヤーを当て、素早く乾かすように心掛けましょう。

◆『過度なブラッシング
もつれた毛先の絡まりを、何とかほどこうとして、ブラッシングをし過ぎると、髪が摩擦を起こして傷んでしまい、パサつきやすくなります。
また、濡れたままの髪へのブラッシングも、キューティクルが剥がれやすくなり、パサつきの原因となります。

◆『頭皮が乾燥している
頭皮が乾燥してかゆみがあったり、フケがあらわれたりすると、そこから生えている髪の毛もまた、乾燥して潤いがない状態になります。
安易なフケとりシャンプーなどの使用は、油分をとり過ぎて、逆効果になりかねないので、今の頭皮の状態に合ったシャンプーやコンディショナーをきちんと選んで、頭皮にも適度な潤いを保ちましょう。

体質的な原因も考えられる

さらに髪の毛は、肌同様、その人の体の中の状態を映しだす要素も持ち合わせているため、パサついたり、ハリやコシがなくなるのには、体質的な原因も十分に考えられます。

◆『血行不良がある
自律神経やホルモンバランスに乱れがあったり、長期間のストレスや冷え性などの体質があると、血行不良が起こって、体のすみずみまで栄養物質が行き渡らず、末端にある髪の毛に潤いがなくなり、パサつきやすくなることがあります。

◆『体に必要な栄養素が不足している
不規則な生活習慣や睡眠不足、過剰なダイエット、産後の授乳期等がきっかけとなり、体に必要な栄養素が不足してしまうと、髪の健康を保つタンパク質などの成分も不十分になり、すぐに傷んでパサついたり、髪が細くなったりしてしまいます。

◆『加齢による老化の進行
年を取るにつれて、少しずつ体の機能が衰えていくのと同様に、髪の毛のハリやツヤなどもだんだんと失われがちになってきます。
加えて過労や不摂生があったり、慢性病に罹ったりすると、さらに老化を加速させてしまい、
髪の毛の衰えも修復しにくくなります。

体の中の状態をきちんと知って、早めにケアをしていくことも重要です。
 

漢方薬でそれぞれの体質や原因に合わせた対策も

繰り返す髪の悩みには、その場しのぎの対策だけでなく、体質的な原因に着目して体の内側から改善を促す「漢方薬」を活用してみるのもよいでしょう。

漢方の考えの中には「髪は血の余り」や「髪は腎の華」といった言葉があります。

これはそれぞれに〝体内に十分な血(栄養物質)が行き届いていれば髪の健康も保たれる″、そして、〝体の生命力や潤いをつかさどる「腎」の、元気や衰えは髪にあらわれやすい″という考え方を表した言葉です。

こうした理論以外にも、漢方では一人一人の体の状態に合わせて様々な考察を行っていき、原因の改善を図ります。

髪のパサつきが目立ち、ハリ・ツヤがだんだんとなくなってきたら、外からのケアにプラスして、今の自分の体質にも、目を向けて考えてみることが大切だと思われます。

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この記事を書いたひと

大賀薬局

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福岡市博多区に本社を置き、ドラッグストア、調剤薬局などを展開する。創業、明治35年(西暦1902年) 。健康に関する様々なコラムを展開しています。