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自分と“女性”を投影「女性を見て悲しさと悔しさと嫉妬心が浮かんだ」
そもそも「性の違和感」が登場するのは審理の初日、被告人質問の時だった。検察側と弁護側の双方が質問を投げかけ、起訴された本人の主張を聞き取る時間だ。
弁護側「犯行はいつ思いつきましたか?」
平井被告「当日の朝に外に出たら振り袖姿の女性を見た。いいなと思ったと同時に悲しさと悔しさと嫉妬心が浮かんだ」
平井被告は、願ってもそうなれない「女性」に対して“嫉妬心”があったと打ち明けた。それは、自身が20歳の時までさかのぼる。
平井被告「自分が成人式のときに振り袖を着たかった。小学生のころから性の違和感に悩み、二十歳のころも相談できず振り袖を着られず汚そうと思った」
一貫して“無表情”の平井被告、“謝罪”の真意は?
体と心の不一致、ありのままの自分を周囲に打ち明けられず「相談」もできなかった。不安や不満、うっぷんは次第に歪んだ考え方につながっていく。平井被告は、一貫して無表情だったのが印象的だ。平井被告は判決を控えた審理の最終日にこう述べている。
平井被告「すごく後悔しています。最後にもし可能であれば傍聴席にいる被害者がいるのであれば謝罪したいのですが・・・」
裁判官に後ろをむくことを止められたため、平井被告は前を向いたまま続けた。
「被害者の方々本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
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