天神・中洲に並ぶ“長浜屋台街”復活目指して LINE使った新サービスを導入
復活した福岡市の長浜地区の屋台街。少しでも客を取り込もうと、LINEを使ったサービスを始めました。せっかく訪ねたのに店が営業していなかったり、満席で入ることができなかったりすることがないようにする取り組みです。
「長浜」に新規の屋台6軒が復活
福岡市中央区の長浜屋台街。定番のラーメンや焼き鳥以外にも、串カツや野菜の肉巻き、明太子料理の専門店など、新しい屋台6軒が先月から営業を始めました。
来店客「すごく楽しいです」「昔みたいに、はやってほしいです」「どんどん盛り上がってもらって。屋台の選択肢が増えるのはすごいうれしい」
明太中毒 米満達治さん(27)「天神・中洲に負けないように、長浜屋台街をみんなで盛り上げて行けたらと思います」
天神・中洲に並ぶ「長浜」の屋台
長浜ラーメン発祥の地である長浜地区には最盛期15軒の屋台がありましたが、店主の高齢化などで1軒にまで減少しました。福岡市は「長浜地区ににぎわいを取り戻そう」と、公募で選ばれた新規営業者らと「長浜屋台街復活プロジェクト」を立ち上げました。
高島宗一郎福岡市長「新規で入ってきたみなさんが、自分の店だけじゃなくて『このエリア全体を盛り上げよう』と言っていて、団結力もあるのがすごく頼もしいなと思ってうれしいですね」
一方、長浜屋台街の大きな課題は立地条件です。天神や中洲などの繁華街から離れた場所にあるためアクセスが悪く、最寄りの地下鉄赤坂駅からでも歩いて10分以上かかります。
茨城県から来た客「ずっと歩きで来たので、ちょっと遠いなとは思いましたけど」
リアルタイムで混雑確認できる新サービス
遠くまでせっかく訪ねてきたのに店が営業していなかったり、満席で入ることができなかったりすると、客足が遠のいてしまいます。そこで、福岡市はLINEFukuokaと共同して、LINEの公式アカウントで長浜屋台街の営業状況をリアルタイムで確認できる新たなサービスを始めました。名付けて「長浜屋台街DXプロジェクト」です。
LINE Fukuoka 山本由衣さん「こちらのIot機器に電源が入ると、その情報がサーバー上に飛んで、スマートフォンの画面に『営業中』と表示されるシステムになっています。屋台はすごく天候に左右されがちで、屋台に行ったけど開いてなかったみたいな“屋台あるある”が解消されると思っています」
また、店内に設置したカメラで映し出された映像をAIが解析し、混雑度を3段階で表示します。
福岡市屋台の魅力向上担当 濱田洋輔課長「長浜の屋台街は、天神や中洲の屋台街と比べるとアクセスに多少難があるので、より情報を積極的にわかりやすく出すことで利用しやすくする」
QRコードでスタンプラリーも
さらに長浜屋台街に客を呼び込もうと、デジタルスタンプラリーも実施しています。
RKB三浦良介「QRコードを読み取って、ポイントを貯めます。3ポイント貯まると、お店のオススメ商品がサービスされます」
屋台の存続と発展を目指す「屋台基本条例」が制定されてから10年。福岡市はDXを導入して長浜屋台街のさらなる魅力向上を目指しています。
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この記事を書いたひと
三浦良介
1999年入社、テレビ営業部、大阪支社勤務を経て2011年から情報番組のディレクターを務める。2016年から報道記者として政治・経済を中心に取材奮闘中。