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新たな「気象災害」

お盆を過ぎてもまだまだ残暑が厳しい。

先日行われたサッカーJ3の奈良クラブとカマタマーレ讃岐の試合。公式記録では、試合中の気温は38.5度。7月や8月に行われる試合はナイターで組まれることが多いが、この試合の開始時間は午後3時だった。

まだ暑さが厳しい時間に開催せざるを得なかったのは、奈良クラブのホームにナイター設備がなかったからだ。気象の視点からすれば、急ぎ検討する必要があるだろう。

以前に比べると、暑さへの呼びかけは積極的にされるようになり、暑さ指数を参考に、イベントの開催可否を判断する機会も増えている。

それでも、「災害級の暑さ」などと呼ばれるようになった最近の夏場の異常な高温に対策がまだまだ追いついていない。事実、熱中症で亡くなる方はここ数年で一気に増加し、2018~22年の5年間の平均年間死者数は1295人にも上る。人的被害に限れば、風水害より暑さによる熱中症の方が危険だとも言えるのだ。

7~8月は毎日のように猛烈な暑さに襲われるため、暑いのが当たり前のように感じてしまうかもしれない。しかし、現代の暑さは台風などと同様、気象災害の一つと捉え、私たちの行動も変えていかなければならない。
 

横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年8月9日掲載

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