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秋ランのススメ

「秋の日はつるべ落とし」と言うが、この時期は日暮れが急に早くなった感じがする。

実際、福岡の日の入り時刻は、7月初めから8月初めにかけて15分ほど早まるのに対し、9月初めから10月初めにかけては40分ほど早まる。そんな秋の夜長は、運動、読書、芸術など、何をするにしても最適だ。

私はこの秋、ランニングを始めた。体調を崩さないための体力をつけたいからである。数ある運動の中、ランニングを選んだのは手軽にできることと、走るにはもってこいの季節だから。というのも、スポーツにはそれぞれ適した気温がある。

短距離走や筋トレなどの短時間の激しい運動は、気温が高い方がよい。寒いと筋肉が硬直し、ケガをしやすくなるからだ。

一方、ランニングなどの長時間の運動は、5~15度の気温が最適だと言われている。真夏は夜でも気温が高く、熱中症のリスクを伴うが、今の時期の九州北部は、徐々に最低気温が15度を下回ってくる。朝晩にランニングやジョギングを始めるには最適な季節と言えるのだ。

また、これからはキンモクセイの香りや紅葉など、深まりゆく秋を感じながら、走って体力をつけることができる。一石二鳥の秋ラン。秋の夜長にしばらく楽しみたい。


横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年10月14日掲載

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横尾槙哉