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「新社会人には痛い…」トマト1玉が2週間で50円値上がり 猛暑で野菜が高騰 農家も頭抱える

9月に入っても厳しい暑さが続いています。生育不良となり出荷が減っている野菜もあり、価格が高騰しています。

八百屋「申し訳ない」普段と全然違う価格


RKB若松康志「こちらのレタス、2週間で70円ほど値上がりしたということです」

福岡市中央区の青果店。この2週間で、トマト1玉が50円値上がりして198円になったほか、小ネギ1袋が90円値上がりしました。

買い物客「高い」「レタスが300何十円って書いてあったりするから、買えなくて、控えますね」「新社会人には痛いですね」

レタスやネギなどの葉物野菜だけでなく、ニンジンやキュウリなどの値段も上がっています。

八百屋桃太郎薬院店 佐藤美奈さん「全体的に高いですね。(普段の)売値と全然違う商品もいくつかあるので、申し訳ないなあと」
 

価格高騰の要因は夏の「猛暑」


野菜の価格高騰の要因となっているのが、夏の猛暑です。

福岡県糸島市でネギを栽培する吉浦善継さんは、「気温の高い日が続いたことでネギの生育に影響が出ている」と言います。

ヨシウラファーム 吉浦善継社長「高温で枯れた葉があるんです。例年夏場は外の葉がどんどん枯れていきますが、例年以上に多いです。本来であれば、あと20センチ伸びていないといけない。“例年にない生育不良”です」

ネギは収穫してから次に収穫するまで、約100日かかります。生育し始めてから2週間が経ったネギと、2か月経ったネギを比べると、葉の長さはほとんど変わらず、生育不良となっているのが分かります。

「想定を超える暑さ」農家も頭を抱える


糸島市では7~8月に猛暑日(35度以上)となった日数が15日に上り、2018年と並んで最も多くなりました。

ヨシウラファーム 吉浦善継社長「想定を超える暑さでした。ネギの適温は15~25度です。夏場でも、夜の気温が下がってくれたら伸びてくれるんですが、ずっと熱帯夜で上回っていますので、高温障害、生育不良を起こしています」

吉浦さんが8月に収穫したネギは、例年より2割ほど減少しました。7月の大雨の影響で枯れてしまったものもあるため、10月に十分な量を出荷できるかどうかわからない状況です。
 

「後は神頼みしか」


ヨシウラファーム 吉浦善継社長「露地栽培は、温度帯だけはコントロールできませんので、神頼みしかない。夜の温度が最近少しずつ下がってきましたので、あとは伸びてもらうことを願うしかない」

全国15か所の観測点の平均気温(6~8月)は、平年を1.76度上回り、1898年の統計開始以来、最も高くなりました。九州北部は来週から再び平年を大きく上回る暑さとなる見込みで、農作物への影響が心配されます。

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