意外な危険「子供の水筒」肩掛けしていて転倒 内臓を損傷してしまう子供も 専門医に聞く
新学期が始まった今、気を付けておきたいこと――。 水筒を斜めがけして登校する小学生をよく見かけます。ところが、そのまま転倒してしまうと思わぬ事故につながり、緊急手術をするケースもあるというのです。
子供の「水分補給」に欠かせない水筒
福岡徳洲会病院 乗富智明院長(外科)「幼稚園・小学校のお子さんは、水筒を肩から斜めにかけて登校している姿をよく見ます。水筒は、身体に密着したまま。もし転んでしまうと、地面と体の間に水筒が挟まって、結果として内臓が傷ついてしまうということが起こります」
熱中症対策で水分補給は欠かせませんが、子供が水筒を持ったまま転倒する事故が今相次いでいます。
内臓を傷付け緊急手術したケースも
福岡徳洲会病院 乗富智明院長「私が経験した患者さんは、小学校低学年のお子さん。水筒を斜めにかけた状態で登校中に前向きに転んでしまって、検査。十二指腸に傷が入って、腹膜炎を起こしているのが分かり、緊急手術を行いました」
消費者庁・国民生活センターに寄せられた事例では、坂道で転倒し斜め掛けしていた水筒でお腹を強打し10日間入院したケースや、水筒の当たり所が悪くて小腸が破裂し、緊急手術をしたケースもあったといいます。
「水筒転倒」事故の特徴とは
(1)水筒を持った転倒事故において、どんな症状が出るのでしょうか?
福岡徳洲会病院 乗富智明院長「一番多いのは、お腹の痛みを訴えます。子供の場合、吐き気も同時に起こって、おう吐してしまうケースが多い」
(2)水筒による衝撃で内臓まで損傷してしまうのはなぜ?
福岡徳洲会病院 乗富智明院長「内臓を保護する働きがある皮下脂肪や筋肉が、成人と比べると子供は少ないので、外から加わった力が直接内臓に作用しやすいのです」
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