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全長3メートルの「鉄のしめ縄」が鉄の街にお目見え 10キロのわら製しめ縄が200キロに

福岡県北九州市の神社に、鉄でつくられた200キロのしめ縄がお目見えしました。神社のたっての希望で彫刻家が手がけたもの。きょう入魂式が行われました。

なぜ鉄製のしめ縄を?


RKB 岩本大志記者
「今、鉄で作られた大きなしめ縄が神社に運び込まれてきました」
製鉄所を見下ろす高台にある豊山八幡神社。8日運び込まれたのは、全長3メートルの「鉄のしめ縄」です。本来、わらで作られるしめ縄。鉄のしめ縄は重さ200キロ。わらのしめ縄は10キロでした。一体なぜ鉄で作ったのでしょうか。

豊山八幡神社 波多野隆英宮司
「鉄冷えという言葉もございますが、鉄の街である自分たちの地域を誇りに思う気持ちが衰退していると感じていました。改めて鉄でしめ縄を作ることで鉄の街であることを、もう一回喜んで頂けるような、そんな気持ちを込めて依頼しました」

3本の鉄をねじ曲げた


「鉄冷え」と呼ばれる製鉄業の衰退が続く北九州市。「鉄のまち」として発展してきた当時を思い起こそうと、神社の創建1400年にあわせて作られました。
 

手がけたのは、福岡県水巻町出身の彫刻家、母里聖徳さんです。
鉄工所で直径4・2センチの3本の鉄を機械で固定してねじ曲げたといいます。
 

彫刻家 母里聖徳さん
「100トン以上の力でねじってるんですけど、1か所でも弱いところがあると、そこに力が集中してねじ切れたり、そこだけ曲がって手前がねじれなかったり。かなり実験的、無理にお願いして、ギリギリの状態でやって頂いきました」
 

8日は、完成を目前に控え入魂式が行われました。

完成は11月


豊山八幡神社 波多野隆英宮司
「鉄を締め上げていくということが普通の仕事では行わないので鉄工所もどうやったらできるか試行錯誤しました。鉄ならではの、八幡にゆかりがある、神社になじんでくるということで大変嬉しく思っています」

鉄のしめ縄は、一度工場に持ち帰って仕上げの作業をした後、今年11月にお披露目されます。

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