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収支報告書「記載漏れ」か 市議・県議でも “政治とカネ”

福岡県議会 副議長のゴルフコンペは?


さらに、報告書への記載が必要だったのではないかという疑念を持たれているのが、福岡県議会で民主県政県議団に所属する佐々木允副議長です。2019年のブログに自ら掲載しているチャリティーのゴルフコンペ。毎年ほぼ同じという案内文には「佐々木まこと連合後援会主催」と明記され、会費を集めています。
 


佐々木允県議
「コンペについては、後援会の有志の皆さんによる自主的な親睦活動の一環として行われたと承知しています」
【記者】でも主催は佐々木まこと後援会となっています。

今年の参加者の1人は、佐々木氏の政治活動の一環だったと感じています。
 


今年のコンペ参加者「パンフレットが2~3枚あって、副議長に就任されたとか何とか。県議会の副議長に就任したことのあいさつと、『今回は参加ありがとうございます』とかいうあいさつとか」

テレビやオーブンレンジなどが景品とされていた2019年のコンペ。この年の佐々木氏の報告書には収入や支出に記載はありませんでした。今年も豪華な景品が並んでいたということです。

今年のコンペ参加者「景品はけっこう豪華で、ゴルフバッグとかテレビとか、ずらっと棚に並んでいた感じです」

「実行委形式なら記載は必要ない」と主張


佐々木氏は「適正にやっている」と主張します。

佐々木允県議「任意の実行委員会の形式でありますので、政治資金収支報告書に記載については必要がない。政治団体・政治資金団体から何ら支出もありませんので。これまでも県選管とは確認をしておりますが、今のような実行委員会の形式であれば記載は必要ないと確認をしています」

ただ、福岡県選挙管理委員会は、RKBの取材に対し「個別の事例について判断していない」としたうえで、法律上、政治団体は収入や支出があった場合全て政治資金収支報告書に記載することになっていると説明しています。

「必ず収支報告書に記載しないと」


政治資金オンブズマンで代表を務め、安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題を刑事告発した神戸学院大学法学部の上脇博之教授は、『実行委員会が開いた』
と佐々木氏が主張する今回も収支報告書に記載しなければならない」と話します。

神戸学院大学法学部 上脇博之教授「案内に政治団体の主催ということが明記されているのであれば、それは明らかに逃げるためのウソの弁明だと思う。政治団体が主催した事業、このケースであればゴルフに関する事業ですけれども、これを主催してやった以上は、その際に収入があった、あるいは支出があった、その両方について、必ず政治資金収支報告書に記載しないといけない」

大きな力を持つ政治家の資金の流れに、おかしな点はないのか。「公明で公正」を求める政治資金規正法の目的を、政治家はもう一度確認する必要がありそうです。

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この記事を書いたひと

今林隆史

1976年生まれ 福岡市出身 政治・経済などのニュース取材に加え、ドキュメンタリー番組の制作にも携わる。第58次南極観測隊に同行。JNNソウル特派員として韓国の大統領選挙(2022)などを取材。気象予報士・潜水士の資格を有し、環境問題や防災、水中考古学などをライフワークとして取材する。 番組「黒い樹氷~自然からの警告~」で科学技術映像祭 内閣総理大臣賞(2009)、「甦る元寇の船~神風の正体に迫る~」同映像祭 文部科学大臣賞(2013)など受賞。